イラスト伝承 アーシューラーの物語 登場人物まとめ 予備知識編
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名によって
著者:モハンマド・サイード・バフマンプール師
絵:パルヴィーズ・エクバ―リー氏
アーシューラーの物語
前回のおさらい↓
イスラーム史の真相解説 序文
登場人物まとめ
敵側
イマーム側(正義側)
民衆たち
ひとまず、敵側とイマーム側、民衆と3つのグループに分けて登場人物を整理してみた。
この種の物語が分かりづらいのは、登場人物の名前、役割や背景に馴染みがないことである。原作にはこのような纏めはなく、訳者のオリジナルである。
イラスト伝承物語を読みながら、このページで登場人物を参照してもらいたい。ストーリーを理解する手助けになると思う。
アーシューラー当日の陣形
イスラーム暦61年ムハッラム月アーシューラーの日(西暦680年10月10日)
イマーム側の戦力は72名の戦士のみであった。
それに対するヤズィード軍は総勢3万人(諸説有)の大軍であった。
この日の正午の礼拝後、聖預言者ムハンマド様の最愛の孫フサイン様は、72人の友や親族と一緒に殉教した。
イマーム御一行の旅路の軌跡
赤線はカルバラーまでの旅路
青線はイマーム様らが殉教した後、彼らの女性たちや子供がヤズィードのいるダマスカス(シャーム)まで連行された旅路である。
各地名は物語でもポイントとなる地名なので是非押さえて頂きたい。
実際、マッカ(メッカ)からカルバラーまで1800kmある。
イマーム様たちは、ズィ・ル・ヒッジャ月8日にマッカを出発されて、ムハッラム月2日にはカルバラーに到着している。
この距離を、およそ23日間で移動しているので、一日の移動距離を割り出すと平均78km/日となる。
日中10時間移動したとして平均時速7.8km/時のスピードである。徒歩の2倍程度~自転車(ママチャリ)未満のスピードである。
そして真昼は炎天下、夜は冷えて猛獣やサソリなど危険動物が潜む砂漠地帯である。屈強な戦士でさえ徒歩でこの距離を移動することは、しかも上述のスピードで移動することは非常に厳しかったのではないだろうか。
そして、旅の疲れや食料や飲み水などの問題もある。全員がラクダや馬で移動したとしても、この旅がいかに厳しかったかは想像に難くない。
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