世道人心の調律　債務の肩代わりと困窮者への返済猶予　１２弦目

慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名によって

おぉ、アッラーよ！祝福くださいムハンマド様を
そして彼の御一門を
そして彼らの救済を近づけてください

債務の肩代わりと困窮者への返済猶予

وَإِن كَانَ ذُو عُسْرَةٍ فَنَظِرَةٌ إِلَى مَيْسَرَةٍ وَأَن تَصَدَّقُواْ خَيْرٌ لَّكُمْ إِن كُنتُمْ تَعْلَمُونَ

また債務者がもし窮地にあるならば、楽になるまで待ちなさい。〔帳消しにして〕喜捨することがあなたたちのために最もよい。もしもあなたたちが分かっていたならば。
2.雌牛章280節
※クルアーン日本語訳は「聖クルアーン日本語訳　澤田達一」より引用

善と善行に当て嵌まる重要なことの１つに、
債務者に対する債務の肩代わりと返済猶予を通じた支援があります。

イマーム・サーディグ様（彼にサラーム）は仰いました：

唯一神のもとで、最も愛され好まれる行為とは、

信者を喜ばせること

信者の空腹を満たすこと

信者の困難や債務を解消することなのです

別なイマーム・サーディグ様（彼にサラーム）からの伝承によると、
債務者から取り立てず、それを免責するヒトの各１ディルハムには、１０ディルハムの利益があります、と伝わっています。

預言者様（アッラーが彼と彼の御一門を祝福されますよう）は仰いました：

いいですか、皆さん！ここにいる人々はいない人々に伝えなさい、
まことに、債務を徴収していない期間まで、困窮者に猶予を与えるヒトは、一日ごとに、その債務者の手中にある金額の分が喜捨（サダカ）として計算されるのです。

訳者註：
１１弦目でもありましたが、

債権や債務に関する見解の違いが
イスラーム圏での生活のトラブルの原因となります。

上記の通り、
債権者が自身の債権を放棄したり、相手の債務の減免や免責をすることは
大変喜ばれますし、債務者もそれを何処かで期待しています。

この通り、
借金や債務に対する意識が日本人とは異なることが原因で、

貸したのにお金が返ってこない！
約束をムスリムは守らない！

というトラブルに発展しやすい問題でもあります。

債権者が全額回収するなんて、
奇蹟に近いのかもしれません・・・
むしろ、そんなことしないよね？！

という感覚だと思います。

上記の通りイスラームでは、
債権者が自身の債権を放棄もしくは減じることで報奨が約束されています。ですから、特にラマダーン月ですが、お金持ちの御一行が貧者たちが住む集落を訪れて、借金の肩代わりをしてくれることが毎年行われています。私の住む地区にも彼らが数年前に訪れてきて、金銭的な問題に本当に親身に付き合ってくれました。

日本的には貸したお金が返ってこないのはストレスでしょうが、

上記のイスラームの教えから、
債権を取り立てない、猶予すること、免責することとは、
損などころか今この時点で既に得している、
そう考えることが出来ます。

もっとも、
お金を貸す際には、
自身に負担とならない範囲で行うこと

日本でも言われていますが、

あげるつもりで貸す

返ってくることを期待しないで貸してあげる、
また貸す際は、

決してムリをしない

相談内容や債務者の状況にもよるでしょうが、

決してムリをしないことが、
ストレスを抱え込まないでお金やモノを貸し出せるポイントだと考えます。

典拠
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🖊پرداخت بدهی بدهکاران و مهلت دادن به بدهکار تنگدست🖊

🌀یکی از مصادیق مهم احسان و کار خیر، کمک بر بدهکار از طریق پرداخت بدهی اش یا مهلت دادن به اوست.

🌸امام صادق علیه السلام: از دوست داشتنی ترین کارها نزد خداوند عزوجل، خوشحال کردن مومن، سیر کردن مومن، رفع گرفتاری او یا پرداخت بدهی اش است.
📚کافی، ج۲، ص۱۹۲

🖇در روایتی امام صادق علیه السلام بیان داشته اند به جای هر درهمی که انسان از بدهکار نگیرد و حلالش کند، ۱۰ درهم سود خواهد برد.
📚کافی، ج۴، ص۳۶

⚛پیامبر صلی الله علیه و آله و سلم:
ای مردم! حاضران به غائبان برسانند، همانا کسی که تنگدستی را مهلت دهد، تا زمانیکه بدهی اش را نگرفته است، به ازای هر روز به اندازه پولی💶 که در دست آن بدهکار دارد، صدقه برایش محسوب می شود.
📚وسائل الشیعه، ج۱۱، ح۲۱۶۵۸