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【コラムアーカイブ】ヴァリバブル・サーガにようこそ

この記事は1990年代に発売されたホビー雑誌に記載された内容をアーカイブ化したものです。元雑誌の著しい劣化から、部分的に読みこみできない部分がありましたので、ご了承ください。また、あなたがたの宇宙とは異なる歴史である可能性が高く、雑誌やライターを探す行為は推奨されません。併せてご了承ください。


 みなさま、初めまして!ラディカル・オムニシエンス社広報を担当しております、リチャードと申します。この度、ヴァリバブル・サーガの魅力を紹介すべく、【※雑誌名読み取りできず】にてコラムを掲載させていただきました。

 今回、1回目の題材として、まずトレーディングカードゲームについてのご説明を行い、その後本製品について触れていこうと思います。是非お付き合いください。




トレーディングカードゲームとは?


 みなさまは、カードゲームといえば何を想像しますか?トランプ、UNO、ハナフダ……いずれも歴史あるゲームですね。

 一方で、トレーディングカードというのはまだあまり馴染みがないかもしれません。たとえばプロ野球選手のブロマイドとして発売された『メジャーリーガーズ』。日本で発売され爆発的なヒットを生み出した『ビックリマン・チョコレート』。タバコのおまけカードなどもトレーディングカードと言えるかもしれません。

 両者は何がちがうのか?それは、カードゲームにはカード種類の多様性が、トレーディングカードにはゲームルールが、それぞれ存在しないという事です。前者は決まった枚数、決まった種類のカードを常に使用します。後者は膨大な種類がありますが、それらを使って1つのゲームプレイをする、という事がありませんでした……これまでは。

 我々はブレインストーミングの果てに一つの解に辿り着きました。異なる両者を合わせることで、異なる種類のカードを使用し、統一性のあるルールでゲームプレイをする。つまり、トレーディングカードゲームの発明に至ったのです。新たなカードが追加される度に、ルールはどんどん拡張されていきますが、骨子となるゲームルールは変わらず、新旧のカードを組み合わせてプレイする事もまた可能となります。

 まとめると、トレーディングカードゲームとは、トレーディングカードとカードゲームを合わせたものです!この宇宙的融合の第一歩として、我々はヴァリバブル・サーガを世に送り出す事にしたのです。

 ではいよいよ、ヴァリバブル・サーガについてご説明いたします!



ヴァリバブル・サーガってなに?


 一言でいえば、無数のカードを駆使して戦う戦略性カードゲームです。

 タイトルの『ヴァリバブル』とは、Variable(可変)Bubble(泡)を合わせた造語です。多元宇宙論に着想を得て名付けられました。つまり、世界は無数の泡でできていて、我々の世界はその泡の一つに過ぎない……泡の向こうにはまったく別の世界が広がり、別の生物がいて、物理法則でない、別の法則が働いている。そういう世界観の構想が、ゲームタイトルにそのまま表れています。

 ヴァリアブル・サーガのプレイヤーは、複数の泡を行き来する『渡りの魔札使い』です。様々な世界を旅しながら、数々の未知を体験し、魔法や技術を学び、住人たちと触れ合います。そうして培った経験を自分の力へと変換して、時には強大な敵と、時には好敵手と戦っていくわけです。

 もう1つ、タイトルにはSaga(神話)が付けられています。このゲームが神話として語り継がれるくらい続いてほしい我々の願いと、それぞれの泡……世界に秘められた歴史を辿り、隠された神話を紐解いてほしい……そういうフレーバー要素が込められています。ヴァリアブル・サーガ。変化する泡の神話。そういうことです。



どんなルールなのか?


 まず、ヴァリバブルサーガには大きく分けて2つのカードがあります。1つは【生物】呪文。さまざまな世界の住人を呼び出すカードです。


スターターデッキに収録されたカード群。

 次に呪文カードの紹介です。呪文カードは、それぞれの世界で見聞きしたり、習得した技という位置づけです。生物と違って使い切りですが、様々な効果を発揮します。


同じくスターターデッキに収録されたカードたち。


 プレイヤーには『結界力場』と呼ばれるシールド値が設定されていて、上記のようなカードを駆使して、先に相手の結界力場のシールド値を0にしたプレイヤーが勝利となります。ターン制を採用しているので、その目的のために交互に自分の手番を行うわけですね。

 生物の召喚、呪文の使用にはコストが必要です。最初は少ない値から始まりますが、ターンが進むにつれてだんだんと上限値が増えていき、より多くのカードを使用することができるようになります。強力なカードは通常より多くのコストが必要になる事も多く、必然的にゲーム後半になるほど、派手な展開になっていくことが多いです。

 ゲームプレイの前に、プレイヤーはこれらのカードを組み合わせて、40枚以上の山札……デッキを構築します。トランプのように決められた種類・枚数の52枚ではなく、完全にプレイヤーが創意工夫で、自分だけのデッキを構築するのです。同名カードは3枚までの制限はありますが、その他の制約がないため、自由にカードを組み合わせることができます。

(アーカイブ者注記)あくまで上記デッキ構築ルールはコラム掲載時のものです。現在は制限・禁止リストが発行されているほか、フォーマット制の導入により、フォーマットによって現行環境のカード以外構築できないなどの制約が存在します。

 そしてもう1枚、山札とは別にとある生物カードを置くことができます……それは本日最後にご紹介する、アヴァター・カードです!アヴァター……つまりプレイヤー自身の分身・化身です。分類上は生物カードに属しますが、山札からは使わず、任意のタイミングで、コストを支払うことで召喚することが可能です。通常、アヴァターは普通の生物よりも強力ですが、破壊されてしまうと、結界力場の残りシールド値に関わらず敗北してしまいます……つまり、ハイリスク・ハイリターンな切り札なのです。

 スターターデッキには二種類のアヴァターが収録されます。あなた自身にどちらが近いか、ぜひ考えてみてください!


スターターデッキ収録のアヴァター。
シンプルな火力能力で人気を博した。
同じくスターターデッキ収録のアヴァター。
相手にも手札交換を許してしまうので使い勝手が悪く、
太陽を喰らう龍より明らかに人気が低かった。


 詳細なルールについては次のページに纏めましたので、是非読んでみてください!


【※ページの劣化が酷く、機械読み取りが不可能だったので掲載を断念】


終わりに


 来月号のコラムでは、いよいよ発売される初のブースター・ボックスについて説明させていただく予定です。今後のコラムについての要望や、ゲームプレイの感想などあれば、弊社のヴァリバブル・サーガ窓口までぜひお送りください!

(アーカイブ者注記)現在、該当雑誌でのコラム掲載は終了しており、ヴァリバブル・サーガ販売元のラディカル・オムニシエンス社の雑誌担当窓口も存在しません。ご注意ください。

 それでは、ラディカル広報のリチャードでした。また来月もお会いしましょう!


 リチャード・A・ピックマン


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IS
スキル:浪費癖搭載につき、万年金欠です。 サポートいただいたお金は主に最低限度のタノシイ生活のために使います。