持続化給付金とGDP
給付金とGDP、何の関係があるのか?と不思議に思うかもしれませんが、、、
「持続化給付金」は、「売上」を昨年と比べて減少した分を給付する。
個人なら上限100万円。
たとえば、1人で家賃安いところでやってて、
売上1000万円
変動費が500万円
固定費が100万円
利益が400万円
みたいな生業なら、100万円あればなんとか固定費は払える。利益はなくなるけど。。。
でもさあ、たとえば、繁華街で従業員も雇って、
売上3000万円
変動費が1000万円
固定費が1500万円
利益が500万円
の生業でも、、、100万円?
固定費のうち1000万円が人件費なら、100%の休業手当を出しても、その94%は「雇用調整助成金」で助成される。
それでも、固定費に500万円足りない(家賃とか借入返済とか)。
それでも、、、上限100万円?
つまり「お金をたくさん動かして利益率が低い人は潰れてね」てことやんね。
「事業するのにリスクを甘く見るから」
「大きな夢見て身の丈にあわないことするから」
と言う意見も、理解はできる。
都会で飲食店やりたいと思ったこともあったけど、固定費が怖くて、できなかった。
確かに、固定費が重いのは怖いし、たくさんお金を動かす生業のリスクは予期すべきなのかもしれない。
でも、この「たくさんお金を動かすこと」が、GDPの正体やんね?
GDPを指標にするのは馬鹿げてると思うけど、アベノミクスは、GDPが増えたから成功で、これからもGDPを増やそうとしてたんよね?
なのに、GDPに貢献してる事業者ほど、生き残れないの?梯子外すの?
GDPが増えることを是として経済政策をやってきたんなら、
持続化給付金は、
売上から変動費を引いた「粗利」を昨年と比べて、減少した分を(雇用調整助成金分は除いて)「満額」給付、
にすべきやろ。
いわゆる粗利補償。
そうすれば、お金をたくさん動かしていた人はたくさん、少し動かしてきた人は少し、給付される。
繰り返しになるけど、私は、現代において、GDPを指標にするのは馬鹿げてると思う。
でも、その指標を信じて、その指標に貢献してきた人の梯子を外す、というのは、やっちゃいけないことやと思う。
「売上をあげるのが何より大事、赤字じゃなければ経費はいくら使ってもええ!俺を信じて売りまくれ!」
と言っていた社長が、得意先に買わないように要請して、さらに
「経費は100万円しか出さへんことにしたから、経費オーバーしたやつクビな」
と言うようなもの。
なんとかクビを免れても、そんな社長についていけるか??
しつこいけど、私はGDPを指標にするのは馬鹿げてると思う。
けど、方向転換は、余裕のあるときに、戦略的に行うべきものであって、こんな状況下でいきなり梯子を外すべきではないと思う。
今更何を喚いても手遅れなのか?と思いつつ、書かずにいられない。
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