ニューヨーク駐在記録「現地校~手探りからの脱出」
9月になり、息子は1年生になった。キンダーから小学生になったとはいえ、校舎も同じのため、4クラスから3クラスに編成されたこと以外は特に変わりはなかった。(1クラス約30人の生徒に対して、先生二人なので日本より手厚い!)そして、私もこの頃ようやく息子の学校に慣れた気がした。
というのも、最初の1年間は学校からのお便りに目を通すだけでも精いっぱいだった。息子の学校は、設立されてから5、6年しか経っておらず、先生も親たちも学校を盛り上げようと、活気に溢れていた。学校行事も多く、遠足は多い時には一カ月に数回あった。そんなわけで、クラスの担任、クラスマザー、PTAやParent Coordinatorから毎日のようにメールが来た。当初、私は何が何だかわからず、隅から隅まですべてに目を通していた。まず英文を読んで、自分なりに解釈して、でも間違って理解しているかもしれないから、Google翻訳を使って最終確認をしていた。それを繰り返しているうちに、ようやく自分の中でそれぞれのメールの重要度がわかってきた。
でも、行事関係に関しては、日本語に訳しても「???」となるものが多々あった。
例えば、こんなメール。
The week of May 20th-24th is Spirit Week at PS ●●! Monday, May 20th, is Hat Day; Tuesday, May 21st, is Wacky Tacky Day; Wednesday, May 22nd, is PS ●● Merchandise Day; Thursday, May 23rd, is Field Day; and Friday, May 24th, is Pajama Day.
アメリカの学校行事の経験や知識のない自分はこれを読んでもさっぱり意味が分からない。そこでスピリッツウィークとは何かを検索。すると、同じテーマの服装をしていくことで、愛校心や仲間意識を育てるものだということがわかった。(でも、パジャマで登下校するって日本人的にはなんだか不思議…)
他にも、遠足については、持ち物が日本と全然違った。前述のとおり、息子の学校は頻繁に遠足があったのだが、日本のように朝から丸一日遠足のときもあれば、午前中に学校に戻ってきて、ランチは学校でとるということもあった。そこで、自分が首を傾げたのは、丸一日遠足に行くときの持ち物。日本では、リュックにお弁当、水筒、敷物、お手拭き、お菓子などが定番なので、自分の中ではそれが常識だった。しかし、ある日の息子の遠足では「リュックなし。使い捨てビニール袋に捨てられる容器に入ったお弁当。水筒ではなく、ペットボトルの水を持ってくるように」とお達しがあったのだ。それを見て「なんで?」と思ったが、先生に言われた通り、ビニール袋におにぎりとペットボトルだけを入れて朝ドキドキしながら学校に向かうと、他の子も同じようにビニール袋を持っていて、ほっとしたものだった。(下校の迎えに行くと、息子は手ぶらだった…。すべてゴミ箱にいった模様。)
そんなこんなで息子が1年間通って、ようやく私は手探り状態から脱出できた。一通りのことがわかれば、2年目は少し気楽になれるのだった。