4つ利己主義の詳細分析とその活用方法について

前回の詳細版。自分用。

利他主義タイプ

利他主義タイプの本質

自己犠牲精神により、自分より他人を優先するタイプ。ギバーなように思えるがしかし、本質はマッチャーの世界観の住人である。他人に良くすれば自分も良くなり、悪いことをすれば悪くなると考えている。故に、他人に親切にする(=親切にしないと親切にしてもらえないあるいはいじめられると思っている。)

彼らは等価交換を求めている。彼らの善意はフリーではない。ただし、等価なものを求めているのであって、必ずしも同質な恩返しを要求しているわけではない。例えば、仕事を手伝う代わりに、話を聞いて欲しい(褒めて欲しい)や共感してあげる代わりに、奢って欲しいと言った感じだ。

個よりも集団を優先する。また、自身のリソースを割く意識があるため、自分に見返りを多く与えてくれる方につく(寝返ったりもする)。

利他主義タイプの見分け方

シンプルに人の手伝いするのが好きな奴はこの傾向にある。だいたい皆に頼られがち。皆が嫌がっていることでも率先して引き受けている(寧ろ、そういうやつの方がこのタイプには燃えるのか?)。意見求められると困り顔。特に反対意見出せと言われると反対している風な擁護する意見を言う。

明らかに冗談と分かる無茶振りをした時でも断らなかったらこのタイプだと思っている。

利他主義タイプは分かりやすく良い人(人が良い)ので、見分けるのは容易だと思う。

利他主義タイプの使い方

まずは彼らの要求するものと与えようとするものを正確に分析する。

要求するものについては、比較的常識的なものが多いように思われる(感謝の言葉、サポート、金など)。しかし、与えようとするものについては分かりづらい時がある。こちらにとって価値のないものでも売りつけてくる。押し売りのような強い形であれば、断ることもできるのだがしれっとポスト投函していて無視しているとあれだけ良くしてあげたのにと復讐してくる。彼らの世界観では「悪いことをされたら悪いことをしても良い」であるので、知らずに恨みを買わないように注意が必要である。

そうならないように定期的に恩返しするか、明確な形で彼らから恩を受け取らない対策が必要である。

恩返しする方法は比較的楽である。彼らは相対的に”安い”ので、雑なお礼や手助けでも返済扱いしてくれる。なぜなら彼らは「多くを要求するということは、多く要求されること」と考えているので、多少安い返済でも利子を要求したら自分も多く利子を要求されるかもしれないのでここは一旦チャラにしておこうと考える。もちろん、やり過ぎると倍返しにされるが。

ということで「どうしたら恩返しできるだろうか?」などと余計なことを考えた挙げ句に何もしないくらいであれば「ありがとう」の言葉をかけるだとか、簡単な手助けをしてやるのが良い。当然、しっかりとした恩返しができるならそれに越したことはない。彼らは投資すれば最低投資した分は返してくれる優良ファンドである。

他力本願タイプ

他力本願タイプの本質

自らは動かず周りを動かすことで自分の本懐を果たそうとするタイプ。彼らの指向するものは、省エネ、ステルス、同化、安全、平和、アンチ悲観主義などである。

利益は得たいと考えているが可能な限りコストは支払いたくない、あるいは、損失は被りたくないと考えるタイプである。故に他人に行動させる。このように書くとただのクズのように思えるが、自己認識では自身は弱者だと思っているので「自分の力では無理」「一人で失敗したらそれで自分は終わり」などと考えているので、どうにかして周りを巻き込み力を集めるのと同時にダメージ分散(責任分散)しようと努めているのである。

他人の力が前提の戦略ゆえ他人には比較的優しい。そこが”平和”の精神につながる。

また、楽観主義ではなく”アンチ(反)”悲観主義の性質をもつ。他人には自分のために頑張って貰わなければならないので、悲観主義となってやる気をなくして助けてくれなくなったり、やけになって自分から奪おうとされたら困る。なので、どうにかして雰囲気を良くしようとする。ただ、これは楽観主義ではなく悲観主義に対する抵抗なので、根拠もなく大丈夫だと言ったり、そもそも悲観的なことに蓋をして存在しないかのように周りや自身に思いこませようとする。

全体的に事なかれ主義。なので、トラブルは見てみぬふりか逃げ出すかしている。ただ、彼らなりに危険信号は出している。

他力本願タイプの見分け方

上の「本質」の方で、”同化”の性質があると書いたがこのタイプはその集団に同化しようとするので、変化のない環境であれば特徴がないのが特徴であると言えるかもしれない。

変化のある環境だと必死に適応しようとしているように感じる。とにかく色んな人とおしゃべりして仲良くなろうとするタイプや、逆に大人しくして景色に溶け込もうとするタイプなんかは遭遇したことがある。

ただ共通点として、ギスギスした雰囲気は苦手のようだ。ギスギスした雰囲気になると普段口やかましいくせに大人しくなってその場から逃げ出したりするし、大人しいやつはいつも以上に目立たないようにじっとする。

わざと険悪なムードを作った時の態度が明らかに逃げ出そうとするタイプはこれだと思っている。

コラム~正直なところ~

4タイプの内で数が最も多いので他のタイプでなければ、おそらくここではないかと思っている。というより他タイプと診断出来なかったイレギュラーをここに放り込んでいるだけかもしれない。

他の3タイプがそれぞれの生存戦略を貫こうとしたのに対して、特別な生存戦略を編み出せなかった個体が集団を組むという生存戦略に行き着いたか、元々皆ここに属していたが他が3タイプに切り替えたかのどちらかではないかと思っていたりする。

他力本願タイプの使い方

このタイプは個に対する投資ではなく集団に対する投資を意識する。はっきり言ってこのタイプは個の能力は最弱である。実際には能力があったとしても、それを一人では発揮しようとしないのでパフォーマンスの低い他力本願タイプにあれこれ投資してもリターンが乏しい。

このタイプは”雰囲気”によって流し流され力を発揮するタイプなので、場全体の雰囲気を作ることで自ずとこのタイプも機能するようになる。

小集団において、他のタイプが混在している時はこのタイプへの投資は後回しで良い。利己主義タイプと交渉する経費および定期的な機械人形タイプへの経費を引いたのち、残ったものは全て利他主義に注ぐのがベストだと思っている。他力本願以外の結束が強まれば他力本願はそれに従わざる得なくなるので、黙ってついてくるか勝手に消える。

一方、大集団を相手にする場合はこのタイプを意識したほうが良い。いわゆる”大衆”の性質を持つのがこのタイプなので、大集団を相手にする時はこのタイプを盛り上げるようにすると統治がうまくいく。インフルエンサーと言った人たちはこのタイプの扱いに長けている。

汎用品の電子機器にように1つパッチファイルを作れば、全員に同時に適用できる。数が多ければ多いほど一変にアップデート出来るので費用対効果が高くなる。ただし、間違ったパッチを当てると逆効果も大きいが。

マジョリティーによる専制には注意が必要。統治していたつもりがいつの間にか振り回されているなんてことはザラ。

機械人形タイプ

機械人形タイプの本質

このタイプがある意味一番自分の利益には無頓着なタイプではある。そもそもこういった損得ゲームが下手なようだ。

このタイプは自身の価値観やルール、ポリシー、信条が第一であり、それらを守ることが得、否定されることが損だと考える。故にその信条しだいでは、多大な自己犠牲により大勢に貢献する人にもなりうるし、自分のことしか考えない視野の狭い非常識な人にもなりうる。

他のタイプはその時の状況に応じて何が自分にとって得なのかを意識的無意識的に計算して行動するが、このタイプは予めプリセットされた行動様式に従い行動する。行動力の高さと融通の利かなさはこれによる。

彼らのポリシーはめったに変更されない。なぜなら彼らが自ら変更しようとすることがほぼないからだ。ポリシー変更がされるのは外部圧力によるものだけである。しかし、彼らのセキュリティは高く外部から変更することも容易ではない。彼らの態度を変えたかったら根気が必要である。

機械人形タイプの見分け方

結論を出すのが早い。頑固。行動力がある。どちらかと言えば考えるより行動派。思考が断続的で断片的。短期的。

官僚組織に向いてそうなタイプ。決められたことを淡々とやるような。だから、仕事はできる人が多い。ただ、その仕事が本当に必要かとか何のためにやっているのかといった考え方が出来ずに空回りしている人も見受けられる。

行動原理が何かのルールだったり、本や芸能人の受け売りだったりしたらこのタイプかなと思っている。

コラム~俺がこのタイプに思うこと~

本質的に自分で考えることが苦手なように見える。たぶん自問自答的なことをあまりしないのでは?正解をすぐに求めるのはこのタイプではないだろうか。頭が悪いという意味ではない。記憶力や読解力や計算力が劣るということはない。ただ、決められた通り言われた通りにしか出来ないイメージ。

機械人形という命名は言い得て妙だと考えていて、ロボットのような人ならこのタイプだと思っている。ロボットに対するイメージもおもちゃのようなものからSFにでてくるアンドロイドと幅広いがそれら全てを包含したイメージである。レベルの低い人はそれこそおもちゃのロボットでただの融通の利かないポンコツだけど、スーパーコンピュータみたいな常人じゃ処理出来ないことも易易とやってのけるような人もいる。

ただ、このタイプの人に感じるのが人とAIの違いに似たもので、確かにすごいんだけど何か違うと思ってしまう。AIイラストレーターに対する感じだろうか。描くの早いし十分クオリティ高いでもこれって自分で考えた絵じゃないよね?みたいな。あるいは言語AIに対する「会話成り立っててすげえと思うけど、意味分かって話してないよなこいつ」みたいな。

悪口みたいになっているけど、俺はこのタイプ嫌いではないので一応念押し。社会で実際に一番役に立ってくれているのはこのタイプだと思っているよ。ただ、そんだけ処理能力高いのに使い道が無駄だなと思うことが多いのでもったいないなといつも思っている。

機械人形タイプの使い方

まずは彼らの行動原理(プログラム)を理解する。あとはそれに沿う形で運用すれば良い。

問題なく運用できれば良いが大抵は動作環境と彼らのプログラムの相性問題が発生する。どうにかして移植できるよう改修する必要が出てくる。

彼らは自分自身でプログラム改修し正常な動作をするといったことはしない(出来ないに近い)。環境の方に無理をさせようとする。

そこで外部から彼らのプログラムを書き換えてやる必要がある。

そのためにはまずアクセス権を入手する必要がある。彼らへのアクセス権は彼らのポリシーを承認することにだんだんと付与される。ポリシーの承認なしに無理やり侵入しようとしてもセキュリティのガードが高いので困難を極める。まずは、彼らのルールに乗っかる振りをするのだ。

一度、中に入ってしまえば彼らはこちらの言う事を聞くようになる。そこで少しづつ新たなコード(価値観)を挿入していくのだ。手間と時間はかかるがいつかは改修が完了する。

極稀にセキュリティが固くかつ自動復元システムまで備え付けたようなやつがいる。こういうやつはクリアインストールするしかない。

ソクラテスを見習い相手を質問責めにする。そうして相手自身に自己矛盾させバグったところで一気にプログラムを破壊する。その後、クリアインストール時にバックドアを仕込む。

クリアインストールまでするのは最終手段で、大抵は多少こちらが妥協して相手のポリシーを称賛してやればすぐにガードは下がる。一度信用を得れば逆に多少のことでは信用を損なわない(愚直に信じ続ける)。複雑な機械を相手にする気持ちで一度面倒な設定さえ済めば後が楽と思って、根気強く接するがのがコツである。

利己主義タイプ

利己主義タイプの本質

このタイプの本質が最もシンプルであると考える(筆者がこのタイプだからを考慮しても)。

純粋に自分が得するために行動することを指向する。当人にとって何が得なのかは人によるが、自身の損得に自覚的であるので行動や発言から何を第一に置いているのかは分かりやすい。人によっては聞けば答えてくれることも珍しくないように思う。

他タイプが比較的集団を重視するのに対し、こちらは個を重視する。もちろん集団を重視する者もいるが、それは後天的にそれが自身にとって最も得だと判断したからであって根幹は自分という個を重視している。故に属する価値がないと判断すれば躊躇なく集団を切り捨てる行動を取る。

全タイプそれぞれの利己主義(損得勘定)があるが、このタイプが一番得にフォーカスを当てていると思われる。他タイプは損にフォーカスを当てているが故に得に対して遠回りなアプローチをとるのだと分析している※。

※補足
利己主義タイプはまず得しようと考える。その後、その手段は損失と合算した時にプラスになるのかを考慮する。故にシンプルに”利己主義”となる。一方他のタイプは以下のように考え行動するものと分析する。

利他主義:まず人から嫌われないようにしよう(損しないようにしよう)。人から嫌われない(好かれる)ことが結果として自身の得になるのだから。
他力本願:まず損失に目を向けよう。損失が少ないようであれば、得するよう行動してみよう。
機械人形:そもそもいちいち損得を考えたくない。自分の考えに従っていれば、損しないし得すると思っている。

利己主義タイプの見分け方

お得情報好きなやつ。ポイントとかキャンペーンとかそういう話大好き。何かしら情報収集している。

だいたいナルシスト。ナルシストと言われるくらい自分のことが好きじゃなかったら、特に日本で利己主義でいられない。

実際に頭が良いかはおいておいて、頭が良いと評されがち。

コラム~利己主義タイプの成長曲線(自分の場合)~
①利己主義なので自分が得となるように行動します。最初は他者をまったく気にしません。
②味をしめます。どんどん利己主義になります。
③そのうち他者から攻撃を受けるようになります。それが利己的に振る舞い過ぎたのが原因と気づきます。
④周りに迷惑をかけない形で得する方法を模索します。ポイントとかキャンペーンが好きなのは他者に迷惑をかけることが殆どないからです。
⑤他者に干渉しなければ利己主義でいていいと学習します。
⑥どうしても干渉しなければ欲を満たせない状況に陥ります。
⑦利他主義の人間などを観察して、他人に働きかけることで利益を得る方法を学習します。
⑧利己的な理由で利他主義的な行動を取るようになります。

利己主義タイプの使い方

彼らは損得に敏感である。とくにうまい話には目がないのでそれで釣るのが良い。賢いこのタイプであればしっかり損も考慮するが、愚鈍なこのタイプは得しか見ずに飛びつくことも多い。

賢いこのタイプには下手に策を打つより、真正面から交渉した方がトータルで良い結果になる可能性が高い。損得に敏感で他タイプより正確に自身の損得を見積もっているので妥協点の交渉をしやすい。もちろん、こちらの交渉力が弱いといいように丸め込まれる可能性も高いが、利己主義タイプはあまりやり過ぎると後が怖いと考え程々にしてくれる可能性が高い。

利己主義タイプは利己的だから損はしたがらないんでしょう?と思うだろうが、案外損には寛容である。もちろん他タイプ同様損はしたくないとは思っているが、得するための損を引き受けるのには積極的だし、生きていく上で多少損を被ることもやむなしと許容範囲内であれば文句を言わず損をかぶることも多い。明らかに自分だけ損をしているという状況でなければ、正直に言えば損を引き取ってくれることも多いので、下手にごまかさずにヘルプを要請すると良い。逆にごまかすとこの人からの頼みは損得計算し辛いから断ろうと思われる。



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