見出し画像

【一行文庫】 オリジナルの一行作品を募集します!

昨年の6月に公開以来、じわじわと更新を続けている「一行文庫」、おかげさまで様々な方からご好評や問い合わせなどをいただいています。ありがとうございます。

これまでは過去の名作文学と、田丸雅智さんのショートショートを中心に掲載させていただいていましたが、新年ということもあり、新たにオリジナル作品の募集を始めました。

これは公開直後から検討していたことなのですが、何件かご要望もいただいており、ぜひとも実現したいと思っていた企画です。

なぜオリジナル作品を募集するのか

上記の通り、これまでは既存の名作を中心に展開していたのですが(名作の更新も引き続き行います)、一行文庫ならではの新しい表現もたくさん読んでみたいと思っているためです。一行であるという特徴を活かすことで、通常の本では体験することのできない新しい表現が可能になるはずです。この場所が、文章を書くことが好きな多くの人にとって、新たな表現の場となったらうれしいです。

作品の長さについて

字数については2,000〜5,000字くらいの間が適当な長さかと思います。もちろん、それより短い分には問題ありませんが、長くても10,000字程度に収めた方が読みやすいものになります。

実際に現在掲載している作品を読んでいただけると、長さの感覚が掴めると思います。ちなみに、代表的な作品の文字量(目安)は下記の通りです。

水底の感:176字
田丸雅智さんの季節配達人(10作品):約2,000字前後
蜘蛛の糸:約3,000字
檸檬:約5,000字
羅生門:約6,000字
走れメロス:約10,000字

「水底の感」は詩なので極端に短いのですが、文章の内容によっても体感的な長さが変わってきます。たとえば「走れメロス」は、全編に渡って疾走感があるためか、10,000字でもあまり長さを感じません。逆に、田丸さんの作品は文字数こそ少ないのですが、ショーショートならではのじっくりと楽しめる印象があります。ご自分の作品の内容に合わせて、長さを検討してもらえればと思います。

オリジナル作品を書くコツ

作品の内容との関連性で、一行文庫ならではの面白さが生まれる場合もあります。わかりやすい例で言うと「蜘蛛の糸」です。この作品はその名の通り、一本の蜘蛛の糸が中心になった話なので、ずらっと並んだ一行の文章が糸のメタファーのようにも感じられて、独特の面白さがあります。

他にも、先ほども例に挙げた「走れメロス」は、その「一直線にひたすら走り続ける」というストーリーと一行のスタイルがマッチしていて、不思議な緊張感が感じられます。

また、「耳無芳一の話」「注文の多い料理店」のように「ちょっと怖いホラー展開」の作品も、相性が良いような気がしています。なぜなら「次の行が読めない」ということは「ストーリーの先が読めない」ということなので、本をパラパラとめくって、うっかり結末を読んでしまったというようなことが起こりにくいからです。

このように「一行であること」の特性を活かすと、何か面白い表現ができるかもしれません。ぜひ、そのことも考慮に入れて新しい作品にチャレンジしてみてください。

ちなみに、私が実験的に書いた「ホワイトアウト」は、Webの特性を活かしたちょっとした仕掛けを入れているのですが、こうした仕掛けは作者の意図通りに実装することが難しい可能性があるので、とりあえず基本はストレートな文章で表現してもらえればと思います。

応募方法

応募に関しては、一行文庫のサイト内に応募フォームを作成しましたので、こちらに必要事項を記入し、作品のデータをアップロードして送信してください。注意点なども、こちらに記載していますのでよくお読みください。

尚、今回の募集は特に期限を決めたものではなく、随時募集する形で進めたいと思っています。何か特別な賞などを設けたコンペではありませんので、気軽にご応募いただければと思います。ただし、応募多数の場合や、作品の内容によっては、ある程度こちらで選別させていただくことがあります。あらかじめご了承ください。


ということで、一行文庫は今年も引き続き、新しいコンテンツとしての可能性を広げるべく、ゆるりと展開していく予定です。みなさまの素敵な作品のご応募をお待ちしております!よろしくお願いします。


--

↑ こちらもよろしくお願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?