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二拠点生活――究極の「ウィーク・タイズ」?
こんにちは。石塚ともです。note を読みに来てくださってありがとうございます。note にしてから「いいね!」の反応も増え、励みになっています。初めて見てくださった方は2025年ヴァージョンの自己紹介をどうぞ。
今、これを書いている家の中がめちゃめちゃです(フランスの方です)。あともうちょっとで日本に移動するというのに、今回の滞在の目標だった「翻訳を終わらせる」がなかなか終わらなくて、「これだけは絶対終わらせる」って思って、さっき終わらせて編集の方に送りました。だからといってまだ本になるかどうかはわかりませんのですが、とりあえずやり切りました。これから、このnote を書いてメルマガを送って皿洗いして家中掃除して荷造り態勢に入ります。移動日は天気が良くなりそうでよかったです(ずっと雨が降っています)空港ホテルで某新聞にのせるコラムを3本書く予定です。
さて、わたしが「ウィーク・タイズ」というタイトルでブログを書いたのは、2009年9月15日です。16年前です。まさに「若かった頃」の記事になりました。でもこの記事は、わたしがずっと書いてきたブログの中で、一番反響があった記事の一つで、今でも「これからもウィーク・タイズでよろしくお願いします」なんて年賀状やメールをくれる人がいます。
概略を述べると、「ウィーク・タイズ」とは、目安として「一ヶ月に1回未満だけど1年に1回以上」の頻度でコミュニケーションを取る知己のことで、このぐらいの人間関係の人が就職など、自分にチャンスを呼び込んで来てくれる確率が、日常的に連絡を取り合っている「ストロング・タイズ」の人より高い、ということ。また、これぐらいの「ウィーク・タイズ」の人間関係をたくさん持っていると、強すぎたら「しがらみ」になってしまう人間関係をゆるやかに持てることになり、精神的にも実利的にも安定を得られやすい、というような話です。
もうすぐフランスを去るので、いろいろな人に「もうすぐ留守にするけど、◯ヶ月後に帰ってくるから」というような挨拶をする時期なのですが、そのときに久々にこの言葉を思い出したのです。「あ、わたし、この人たちとウィーク・タイズだわ」と。
で、日本に行ったら日本を去るときにも日本の方たちと同じことしてるわけで、やっぱりそっちもウィーク・タイズ。
誰もわたしと恒常的につながっていない。
だけど、みんなと、糸とも呼べないような細くてゆるい関係はなくなってない。
初めて「将来、フランスで暮らしたい」と思ったのは2011年だから、この「ウィーク・タイズ」の記事を書いたあとだけど、当時は日本であまりいい人間関係は持ってなかった。上のブログのリンクにもあるように、当時ミドル・タイズぐらいだったRちゃんが予言したとおり、わたしの人生はその後もどんどん大変になっていった。外国に住もうと思ったのは、リセット願望とか、「息抜きできる場所がほしい」という気持ちが、当時はあった。
それが今では、どっちもそんなに嫌な人間関係がない。文字通り、テリトリーが広がった感じ。
そのかわりというか、当然ながら、ストロング・タイズはない。それはそれ。ストロング・タイズ欲しいという人には、この暮らしは全然魅力的ではない。
あと、継続的な学習(同じ先生からずっと学ぶ)とか、作業(職人的な仕事の上達)みたいなことについては不利だな、と確かに思います。なので、腰を据えられないことで失っているものもあると思います。
でも、ウィーク・タイズの利点として、「ずっと一緒だったら暑苦しいものや息苦しいものが、『ヒント』や『発想の転換』や『スパイス』になる。だから、毎日『ヒント』や『スパイス』だらけ。
2009年当時、まさかこれほどずっと「ウィーク・タイズ」がテーマの人生になるとは思わなかったんですが、今日気がついたらそうなってました(笑)
そして、しばらくそのままいくと思います。
なんかこの記事読んだら、しばらくご無沙汰してた人から「またウィークタイズでよろしくお願いします」って連絡が来そうな気がします(笑)
読んでくださってありがとうございました。
応援してくださったりまた楽しみにしてくださったら嬉しく思います。