具体的な補強候補リスト、2B/3B編 (2/2)
どうもこんばんは。
前回に引き続き、2Bと3Bの具体的な補強候補について書いてみようと思います。
今回はトレードの補強候補です。
長くなりますが、候補者のリストをご覧ください。
基本的に、FAになるまでの期間が短い選手ほど、トレードは成立しやすくなります。
逆に、FAになるまでの期間が長い選手、特に調停権を得る前(MLBでのサービスタイムが3年未満)のコスパが優秀な若い選手ほど、獲得するのは難しくなりますし、もし獲得できたとしても大きな代償を払う必要があります。
こうした前提を踏まえた上で、FAになるまでの期間別に、獲得の可能性を探ってみましょう。
FAまで残り1年組:
Bo Bichette はTORがオファーを門前払いする方針を表明しているので、獲得はほぼ不可能でしょう。
ただし、チームとBichetteが早い段階で2年連続の不振に陥った場合は、フラッグディールでワンチャンあるかも?という感じです。
もちろん複数のトッププロスペクトを失う覚悟は必要ですが、それだけのリスクを取る価値はある選手だと思います。
Eugenio Suarez は三振数の多さを理由に昨オフ放出しただけに、再獲得の望みは薄いでしょう。
Willi Castroは現実的なターゲット。
MINは故障がちな選手が多いので(Carlos Correa、Royce Lewis、Byron Buxtonなど)、マルチポジションをこなせるCastroを手放したくないはずです。
それでも、財政難の中でSP補強を狙っていると言われてますから、コストの安い若手投手との交換なら成立する確率は高いと思います。
FAまで残り2年組:
Nico Horner は10月に利き手の右肘の手術を受けており、開幕までに復帰できるか微妙な状況です。
また、今年のフラッグディールで2Bが本職の若手のユーティリティChristopher Morelを出してまで3BのIsaac Paredes を獲ったぐらいwin-nowモードなので、さすがに出すとは思えません。
ただし、CHCがペナント争いから早々に脱落した時は、フラッグディールで獲得するチャンスが生まれるかも知れません。
Brandon Lowe はコンタクトに難ありのパワーヒッター。
そして対右投手用のプラトゥーンプレーヤーなので、高い代償を払うのは避けたいところです。
TBRとは頻繁にトレードを成立させている間柄なので、こちらも望みは充分あるでしょう。
Alec Bohm はPHIの要求レベルが相当高くなりそうです。
プレー態度が問題視されてる点も、過去に内紛劇で悩まされてきたマリナーズには合わないと感じます。
Gavin Lux はLADが今後SSを補強した場合、余剰戦力になるかも知れません。
Mookie Bettsが内野に戻る可能性も報道されてます。
コスパが良いので積極的には売りに出さないかもですが、左打者という点も含めて狙い目でしょう。
FAまで残り3年組:
Brendan Donovan はコンタクト能力の高い左打ちのユーティリティプレーヤー。
過去3年間の通算守備成績は、2B(DRS: −3、UZR: -1.5、OAA: 2)、
3B(DRS: 7、UZR: 3.6、OAA: 3)と、どちらも安定しているので最適な人材です。
もっともSTLは Donovan を無理して出す必要はなく、
Nolan Arenadoの処遇をどうするかの方が最優先事項だとは思いますが⋯。
Geraldo Perdomo は現状SSのレギュラーですし、25歳になったばかりなので、Donovan 以上に獲得は困難でしょう。
Luis Garcia Jr.は今年後半ブレイクした左打者。
まだ24歳と若く、WSNが再建から脱却しつつある時期であることも加味すると、
トレードに出すとは考えにくいです。
FAまで残り4年組:
Nolan Gorman はコンタクトに問題を抱えており、補強ポイントに合わない気がします。
Michael Massey は 同じ2BのJonathan India の加入によりトレード候補になるかも知れません。
ただ、取りにいくレベルかと言えば、かなり微妙なライン。
FAまで残り5年組:
さすがに実現しそうにないので、割愛させていただきます⋯。
さて、前述した以外にも、補強の選択肢は考えられます。
それはサラリーダンプを目的としたトレードです。
サラリーダンプは過剰な人件費の一部をトレード相手のチームに負担してもらうことでペイロールを削減し、ぜいたく税を回避したり、浮いた予算を補強費に回したりできるメリットがあります。
また、相手のチームも人件費の一部を負担する代わりに、交換要員の代償を少なく抑えられたり、通常では獲得しづらいスター選手を割安な価格で手に入れられるという機会が得られます。
時には不良債権になってしまったベテラン同士を(環境が変わって巻き返すのを期待して)交換し合う場合もあります。
サラリーダンプを目的としたトレード:
今オフ注目のサラリーダンプトレードは、やはりNolan Arenado でしょう。
STLは来年以降の予算縮小と若手への世代交代を進める方針を表明しています。
Arenadoは全盛期を過ぎた感はありますが、コンタクト能力が優秀で、3Bの守備力は依然としてハイレベル。
故障も少なく、魅力的なのは間違いありません。
問題は残りのサラリーをどの程度まで負担できる余地があるかです。
大半を負担できるならば、差し出す交換要員は少なくて済むでしょう。
あるいは、再建を進めるSTLが、相手チームによるサラリーの負担割合を減らす代わりに、より価値の高いプロスペクトを求めてくる可能性もあります。
また、マリナーズとしては、財政を圧迫しつつあるMitch Garver、またはMitch Hanigerを、プロスペクトと抱き合わせにしてトレードするという方法も考えられます。
Arenado の契約は計3年で74M残っていますが、COLが負担する10Mを除くと、残りは64Mです。
さらに、Garverの年俸11.5MをSTLに引き受けてもらえれば、
マリナーズがArenadoに支払うサラリーは52.5万ドル(年平均17.5M)に減ります。
同様にHanigerの年俸15.5Mを引き受けてもらえれば、
Arenadoに支払うサラリーは48.5M(年平均16.2M)に減ります。
もちろんプロスペクトを失う代償が伴いますし、Arenado本人によるトレード拒否権が発動されることも考えられますが、全くあり得ない話ではないでしょう。
似たようなケースでは、Jeff McNeil もNYMのコストカット候補になり得ます。
ただ、33歳にしてArenadoよりも衰えが目立ちつつある点はネックです。
Jake Cronenwirth もSDPが今後 Luis Arraez と長期契約した場合、コストカットされるかも知れません。
ただ契約期間が6年も残っているので、ベテランとの長期契約に慎重なマリナーズとしては望ましくないでしょう。
Jaimer Candelario と Trevor Story はコスパが悪く、対象外だと思います。
結論:
まとめますと、
理想は Brendan Donovan
対抗は Brandon Lowe、Gavin Lux、 Willi Castro
穴は Nico Horner
大穴は Nolan Arenado
という感じでしょうか。
最後に、ここまで憶測しておきながらアレなんですが、
結局は Hyeseong Kim 獲得に落ち着くような気もしますね😅
長文にて失礼しました🙇♂️
次回はネタが思いついたら書こうと思います⋯。
ではまた。