トレード・シミュレーション: Alec Bohm をSTL, PHI との三角トレードで獲得する方法
どうもこんばんは。
今回はAlec Bohm をSTL, PHI との三角トレードで獲得する方法について考えてみたいと思います。
STLの事情
STLは来シーズンの方針として、ペイロールの削減と若手選手の積極的な起用を公表しています。
決してタンキングのような極端な再建プランを描いている訳ではありませんが、高額な契約が残るベテラン選手の整理、とりわけNolan Arenado の放出には前向きな姿勢を見せています。
ただし、3年計74M(うち10MをCOLが負担するため実質64M)のコストに加えて、今後の衰えが懸念されるArenado の引き取り手を見つけるのは容易ではないでしょう。
PHIの事情
PHIのオフの課題はクローザーの確保とPSGで打てなかった打線の強化、シーズン後半に故障者が続出したSPローテのデプスに厚みを加えることです。
しかも、ぜいたく税の罰金を第3段階に引き上げないよう、ペイロールを281M未満に抑えた上で、それらの補強を行う必要があります。
先日、クローザー候補のJordan Romano と契約し、現時点のペイロールは計271Mと見られていますので、今後使える補強費は9M程度と考えられます。
SEAの事情
マリナーズが必要としているポジションは1B、2B、3Bですが、1BはJustin Turner (またはCarlos Santana)との契約が濃厚で、2Bと3Bのうち片方はDylan Moore とRyan Bliss が務められるので、もう片方のポジション(特に3B)をトレードで補強しようとしているようです。
問題は補強費が15〜17Mと予想されていることで、Turner との契約に8M程度掛かるとしたら残りは7〜8M。
もしトレードでSPを差し出してしまうと、SPの穴埋めと3Bの補強を、その金額で賄わないといけなくなります。
解決策
これらの複雑な事情をまとめて解決できる方法が、果たしてあるのでしょうか?
いろいろ考えてみた結果、思いついたのが次の三角トレード案です。
まず、マリナーズが欲しいのは3BのAlec Bohm です。
ただし、Bohm を放出すると今度はPHIに代わりの3Bが必要になります。
PHIとしたら、もちろんFAのAlex Bregman を獲得できれば理想的でしょうが、それだとペイロールが281Mをオーバーし、ぜいたく税の支払いが増えてしまいます。
そこで、PHIにArenado を引き取ってもらうのはどうでしょうか?
Arenado の契約も高額ですが、さすがにBregman ほどではありません。
また、PHIはArenado のトレード拒否リストに含まれない6チームの中の1つです。
とは言え、PHIがArenado を受け入れるにはペイロールに空きを作る必要があるでしょう。
そのため、PHIの抱えている不良債権をマリナーズが引き受けます。
Nick Castellanos も候補になり得ますが、ここは元マリナーズのTaijuan Walker を選択したいと思います。
SPに故障者が出た場合の備えになりますし、6人ローテを採用するという手段もあります。
Walkerを失うと、PHIはSPローテのデプスが薄くなってしまうので、STLから代わりのSPを補充しましょう。
候補はSteven Matzか、Erick Fedeeですが、よりコストの安いFedee がふさわしいと思います。
マリナーズはBohm とWalker 両方のサラリーを支払うには予算不足ですので、Mitch Garver か、Mitch Haniger をSTLに引き取ってもらいます。
STLはCが飽和状態ですし、3Bの後釜にJordan Walker を起用する可能性もありますから、ここはRFのHaniger を引き取ってもらいましょう。
ついでに現金ももらえると1Bの補強資金を確保できて、かつ再来年のペイロールの負担も軽減できます。
お礼として、STLに渡すプロスペクトは(1名ではなく)2名でもいいのかなと思いますね。
まとめ
最後に収支をまとめてみますと、次のようになります。
STLは来年のWARは減りますが、Arenado の契約計64Mのうち約70%に当たる46Mを精算することができ、その上プロスペクトが2名手に入ります。
PHIはぜいたく税の罰金を第3レベルに引き上げることなく、3BとSPを補強できました。
マリナーズは3BにBohm を補強できて、残る補強費も9.4Mありますから、Turner獲得にも支障がありません。
また、重要なのは、SPを失うことなくコンタクトを改善するという目標を達成できたことでしょう。
むしろWalkerの加入により、SPのデプスは厚みを増しました。
各チームの事情に最大限配慮し、バランスを取ったつもりではありますが、今回のブロックバスタートレード案、いかがだったでしょうか?
実際に起きるトレードもWin-Winになると良いですね!!
ではまた。