ヒットメーカー編集者に聞きました!書籍化の決め手は?

〜『田代島ねこ便り』〜

猫フォトコミック『田代島ねこ便り』ねこ太郎 著/実業之日本社

2017年2月に私のブログが書籍化されました。

編集を担当してくださった実業之日本社さんの
「滝広 美和子さん」へのインタビュー記事を
書きます。

滝広さんは 、
漫画出版の編集者で数々のヒット作を手がけている、
名編集者です。
有名なところでは
名作「猫なんかよんでもこない」(映画化された)や
現在も大ヒット中の「ねこねこ日本史」(アニメ化・放映中)などの
編集を担当されています。

そんな滝広さんに、
「ねこ太郎(ヒト)」が、
全11問のインタビューをさせて頂きました!!

では、
どうぞ!

ねこ太郎:Q1.
まず、
滝広さんが ブログ「田代島便り」を
知った経緯をお教えください。

滝広さん(以下敬称略):A1
「田代島便り」を知ったきっかけは、
弊社にいた女性スタッフに借りた同人誌版です。
ねこ太郎やほくろちゃんなど、
メインキャラクターが強烈に立っている、
ギャグにキレがあるのが印象的でした。

ねこ太郎:Q.2
ブログ「田代島便り」の読者さんからは、
「ねこ太郎をはじめ登場猫たちの表情の面白さ」や
「セリフと表情のマッチ具合」などを評価されることが
ありますが、そういった点は滝広さんの目からみて
どのように感じますか?

滝広:A2
ねこ太郎たちの表情は、
「よくこんな瞬間を撮れたな~」と
感心するほど豊かですよね。
とくに巻き舌になっている、
ねこ太郎の変顔などは
いったい何枚連写したら、
こんな写真が撮れるのか・・・!?
と思っていたら、
動画をキャプチャーしたものだと知って驚きました。
かわいい顔も素敵ですが、
邪悪な顔にブラックなセリフを
言わせるテクニックは
ねこ太郎さん(ヒト)ならではの
魅力だと思います。

ねこ太郎:Q3.
これまで 滝広さんは、実績のある猫マンガ家である「杉作先生」や「そにしけんじ先生」な どの編集を手がけて「猫なんかよんでもこない」や「ねこねこ日本史」などの大ヒット作を生み 出してきましたが、今回 「全く実績のない無名ブロガー」である「ねこ太郎(ヒト)」の猫マンガを書籍化するに あたって
迷いはありませんでしたか?

滝広:A3
作家さんが有名か無名かということは、
あまり重視していません。
マンガは「面白いかどうか」が一番大切なことなので、
決め手としては
いままでにない面白いキャラクター、
面白いセリフ、面白い設定を
「田代島便り」がもっていたからに他なりません。

ねこ太郎:Q4.
編集部の企画会議にかけた際の
編集部の方々の反応を詳しくお教えください。

滝広:A4
写真マンガというものが初めての経験だったので、
最初に会議に出したときは
編集部も販売部も
とまどっていました(笑)。
読んでみると、
この作品の毒っぽさ(表情やセリフ)が
クセになると評判でした。
特にエレナさんの「スポーツの秋」の回はウケていました。

ねこ太郎:Q5.
書籍化するにあたってどんな本にしたいと思いましたか?
( こだわった点などがあればそれもお教えください)

滝広:A5
ブログ読者さんにも満足してもらえるように
ブログに載っていない描き下ろしマンガや写真、
コラムページを充実させたいと思っていました。
そのぶん、
ねこ太郎さん(ヒト)には大変ご苦労をおかけしましたが、
「田代島便り」ファンの方にとって大満足の一冊に
なっていると思います!

ねこ太郎:Q.6
滝広さんが「田代島ねこ便り」の原稿を編集していて、
特に気に入った回(話)があれば お教えください。
またそれはどんな点が気に入ったのかお教えください。

滝広:A6
「かかあ天下」の回
クロエに頭突きされている、
ねこ太郎のびっくり顔は必見です!
「ほくろちゃん」の回
ほくろちゃんの笑顔に電波系のセリフ
がマッチしすぎて怖いほど。
「伝統儀式」の回
たくさんのイッちゃってる猫達の顔と
「お前はパイナップルなのか!」の
セリフが最高。

「猫舌みくじ」の回
ねこ太郎の変顔につきます。
どうやったら猫がそんな寄り目になるの?

「平和を愛する猫」の回
2ページしか登場しないマロの
巨大な存在感。

ねこ太郎:Q7.
編集を行う上で、苦心した点や、難しかった点があれば、
お教えください。

滝広:A7
ブログでは自由なコマ割数が可能ですが、
本になると入れられるコマ数が限られるので
その調整は苦労しました。
でも、全体的にはとても楽しかったです!

ねこ太郎:Q8.
「田代島ねこ便り」はとても素敵な装丁・デザインに仕上げて頂いたと思うのですが、 今回、装丁・デザインをアンバターオフィスの千葉さんにお願いしたのはなぜですか? その経緯をお教えください。

滝広:A8
『田代島ねこ便り』のデザイナーさんを探すため、
書店で猫の写真集を見ているときに
『シュウさま』という写真の猫本を見つけました。
装丁だけでなく中面のデザインもすごく凝っていて、
猫への愛が伝わってきました。
イメージぴったり!と思い
「あんバターオフィス」さんのHPを見てみると、
もともとファンだった『ねことじいちゃん』や
『うちの猫がまた変なことしてる』の
デザインも手掛けていらしたことがわかり、
即依頼しました。

ねこ太郎:Q9.
最近は「ネコノミクス」などという言葉ができるほど空前の猫ブームと言われ、「猫マン ガ」や「猫写真集」などが、どんどん出版されますが、そんな中で「田代島ねこ便り」はどんな 位置づけになると思いますか?

滝広:A9
「猫ブーム」「ネコノミクス」という
表面的な言葉にとらわれない、
真の猫好きさんが
愛してくださる本
だと思います。

ねこ太郎:Q10.
出版後、滝広さんの周囲で「田代島ねこ便り」(の内容)に対する評価・反応などが 何かありましたら、お教えください。

滝広:10
特に弊社の女性スタッフから、
ほくろちゃんに人気が集まっていました。
地元・宮城県の書店さんでも大展開していただいて、
あらためてファンの方々の熱を感じました。

Q11. これまで数々の猫マンガを手がけてきた編集者として、
読者の皆さんに着目してほしい「田代島ねこ便り」のポイントをぜひお教えください。

滝広:A11
描き下ろしマンガはもちろん、
ねこ太郎さん(ヒト)さんに提供していただいた、
四季を感じる田代島と猫たちのノスタルジックな
「田代島写真館」や、ねこ太郎との出会い、
そして別れについて語っていただいた、
「コラム」のページは
予想を上回る素晴らしさです。
一生手元に残しておきたい、
宝物のような本になっていると思います。

素晴らしい評価をありがとうございます!
以上でインタビューを終わります!

滝広さん、
「大編集者」に過大なる評価をして頂き、
本当に嬉しい限りです!
その評価を糧に、
もっともっとたくさんの方に楽しんでいただけるよう、
ブログの方も頑張っていきたいと思います。
そして日頃応援頂いているブログ読者の皆様には、
改めて心より感謝致します!
今後とも変わらぬご支援を何卒お願い申し上げます!

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