pN2非小細胞肺がんに術後放射線治療(PORT)は有用か?
要約
Cecileらは、術後pN2と診断された非小細胞がん手術例にPORTをおこなう群、おこなわない群で第Ⅲ相ランダム化比較試験を実施した(LungART/IFCT0503)。
その結果PORTは統計学的に有意に3年無病生存率を延長しなかった。本研究はLancet Oncology誌に2022年に発表された。
背景
pN2非小細胞肺がんに対するPORTは肯定、否定それぞれの試験があるが、1990年代の古い治療体系のデータしかなかった。
2000年代から標準となってきたPETによる病期診断、周術期化学療法、三次元原体照射(3D-CRT)を使用した場合、PORTは有用かどうかの試験がおこなわれた。
研究デザイン
完全切除され、病理学的にpN2と診断された501人の患者が対象
ヨーロッパの複数の国での多施設試ランダム化第III相試験
PORTあり群とPORTなし群にランダム化
PORTは3D-CRT、もしくは強度変調放射線治療(IMRT)
照射量は54Gy/27Fr
主要評価項目:3年時の無病生存率(遠隔転移、局所再発、死亡がイベント)
副次的評価項目:全生存率、有害事象、局所制御、再発形式、二次がん
研究結果
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