#64 恐るべき時差
人物、バンド名等説明
・INNNER TERRESTRIALS:1994年に南ロンドンで結成されたダブ、PUNK、スカ、フォークなど、多様なスタイルをミックスしたバンド。
・CONFLICT:1981年にロンドンで結成されたアナルコHARD CORE PUNKバンド。アナキズム、動物の権利、反戦運動などを訴え、世界樹への影響は計り知れない。
・パコ:元CONFLICTのドラムで1996年にINNNER TERRESTRIALSへ参加。2015年没。
・パコ:INNNER TERRESTRIALSのドラムではなく、イギリスでレコードレーベルをやっているスペイン人。2006年のFORWARDとWARHEADのアメリカツアーで、TRAGEDYのスタッフとして参加していた友人。
・ドクターマーチン:イギリス発祥のPUNKS御用達ブーツメーカー。
・バンクシー:イギリスを拠点とする正体不明のストリートグラフテイアーティスト。
#64 恐るべき時差
2016年は4月にDEATH SIDEでアメリカのニューヨーク、7月にFORWARDで北欧のスウェーデンとフィンランド、そのままDEATH SIDEでチェコに行ったのだが、9月にはDEATH SIDEでイギリス・ロンドンでのライブが決まっていた。1年で5か国4度も海外に行くなど、想像すら及ばない奇跡的な1年になった。
交渉の段階で、確実に入国ができるように就労ビザをとってくれるという話になったのだが、これまでの海外経験の中で就労ビザの取得は初めてだった。それまでは観光で入国していたために、入国審査で引っかからないように細心の注意を払っていたが、今回は全く心配がないという素晴らしいオーガナイズに感動した。
イギリスといえばHARD CORE PUNK発祥の地である。俺の人生を正しい方向へ狂わせてくれたCHAOS U.K.の国だ。
CHAOS U.K.の地元はブリストルなので、ロンドンから車で6時間ほどかかるのだが、どうしてもライブをやりたいので、オーガナイザーやCHAOS U.K.のGABBAと何度も交渉していた。
しかしビザを取って、DEATH SIDEをメインでショーを組んでおり、チケットの売れ方などを見ても、イギリス以外のヨーロッパからくる観客も多いようで、ロンドンのライブに集客を集中させるために、どうしてもブリストルでのライブはできないと言われ、仕方なく断念する。しかし1日オフがあるので、ブリストルへは遊びに行くという話になり、今回のイギリスツアーはロンドンでの2回のライブで正式決定した。
ロンドンライブが決定すると、俺の英語力に不安を感じたのか、オーガナイザーから通訳を連れて来てくれと言われる。
そこでメンバーと相談して、FORWARDの SOUICHIに通訳兼物販係で来てもらうという話になった。
30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!