ISHIYA私観「平成ハードコア史」第3章〜#5 GESHPENST、ACCOMPLICEとジャパコア

 これまでは昭和から平成にかけての話や、全国ツアーでまわった各都市などについて触れてきたが、この第3章では平成中期以降についても触れていきたいと思う。私観であるので、第2章では自分のバンドであるDEATH SIDEについて触れてきたが、平成初期にはDEATH SIDEを解散し、FORWARDという新しいバンドを結成し現在に至っている。
 ちょうどこの時期になると、第三世代とも取れる世代のバンドの台頭も著しく、日本のハードコアも多様化していく時代になっている。海外との交流も盛んになっていき、同世代からそれ以降のバンドたちが次々に海外進出を果たしていくこととなる。
 自身も様々な海外をバンド活動で経験し始めたのもこの時期であるため、世界の中での日本のハードコアというものにも触れながら、平成に起きた様々なできごとなどを書き進めたいと思っている。
 売文稼業なので有料とさせていただくが、連載の励みにもなるので興味のある方は、この第3章も購入していただけると幸いだ。

 第1章、2章と同様、自分が体験したことでもないことで、馴れ馴れしくバンドに知ったかぶりをして話しかけても自己責任なので気をつけることを忠告しておく。
昭和のハードコア・パンクの先輩たちがそうであったように、一旦中に入れば信じられないほどの優しさを見せてくれる日本のハードコア・パンクの人間たちだが、その壁は厚く高い場合があることを認識してほしい。そうでなくては、このコラムを続けることができなくなるかもしれない。

「#5 GESHPENST、ACCOMPLICEとジャパコア」

 前回のコラムで消毒GIGに出演した当時若手とも言えるバンドの一部を紹介したが、それ以降も消毒GIGには様々な新しいバンドが出演し、それを機に活動が活発になっていったバンドも多くいる。
 それでは当時GAUZEと仲が悪かった俺のいるBURNING SPIRITS周辺はどうなっていたかというと、東京以外ではWARHEADやZONE、惡AI意といった、俺たちより下の世代のバンドたちが全国区で活躍していたが、東京にはそういったバンドがあまり出てこなかった。しかしBASTARD とDEATH SIDEが解散し、鉄アレイが復活する前あたりから東京でも色々なバンドがでてきた。
 中でも消毒GIG やBURNING SPIRITSのようにシリーズGIGを早くから立ち上げ活動していたのが、GESHPENSTとACCOMPLICEだった。
 GESHPENSTは「辻斬り」ACCOMPLICEは「共犯者」というシリーズGIGを主催し、両バンドに加え、現TURTLE ISLANDのGr.KAZUが在籍したBRAZEと、現VEIHAIZのVo.MAXがツインボーカルでやっていた殴打の4バンドによるオムニバスシングル「阿鼻叫喚」は、その後ACCOMPLICE とGESHPENSTで行う全国ツアーのタイトルにもなっていった。
 DEATH SIDEが解散し鉄アレイが復活した後に行われた夏の全国ツアーも、BURNING SPIRITS & 阿鼻叫喚として行われたようで、ようやく東京のBURNING SPIRITS周辺でも第三世代と呼べるバンドが出てきた時期でもあった。

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!