クライマックス
野球を見るようになって2回目の秋がきた。
初年度はよくわからないまま見ているところも多かったのだけど、シーズンが終了してから球団のSNSやらYouTubeやら、自然と流れてくる様々なコンテンツを享受しているうちにオフシーズンもそれなりに忙しいことがわかってきた。
どのチームも3月末の開幕から143試合をやることは決まっているけれど、屋外球場は天候によって中止になることがよくあって、優勝チームが決まった後も消化試合は行われる。その年に引退をすることになった選手はその消化試合でセレモニーが開催されることがあり、昨年の10月にたまたまチケットをとった試合で、ある選手の引退試合に居合わせた。野球を見始めてまだ日も浅く、引退するような選手なのでその年の一軍の試合にはほとんど出ていない。正直あまりよく知らないし、周りと温度差ありそう・・という心配は杞憂に終わり、試合の後のその選手の胴上げで私はだらだらと涙を流していた。どんなに素晴らしい成績を残した選手でも必ず肉体の衰えは訪れる。積み重ねた経験で得た技術や知識が、それに太刀打ちできなくなったときに引退を決意する人もいれば、怪我で無理がきかなくなった人、気力がなくなってしまった人、色々なパターンはあるものの、引退試合を行われるというのはほんのひと握りの選手だけだ。
10月14日の現時点で、私の応援するベイスターズは10選手に戦力外通告をしている。ほぼ二軍にいて詳しく知らない選手もいれば、一軍で見ていた選手もいて、今年の戦力外はなかなかに切ないものだった。1人36歳の選手がいて、その人は持病もあるし、引退してセレモニーをやってほしいなと思っていたのだけど、現役続行を望んでいるようで、今後のことはよくわかっていない。だからもし他の球団に行くことにならなければ、今シーズンが終わったらもうその選手がプレイする姿は見ることができなくなる。か、悲しい・・。せめて餞の大歓声を受けてもらえませんかという気持ちにもなるけど、それも選手の生き様だ。
さて、優勝チームが決まって消化試合も終わって、優勝すれば日本シリーズがあるけど、優勝していないチームが次にまた野球が見られるのは来年の春!というのは昔の話。今はCS(クライマックスシリーズ)というのがあって、レギュラーシーズンの上位3位までのチームがトーナメント戦を争って、その中で勝ち抜いたチームが日本シリーズを戦えるということになっている。
レギュラーシーズンを勝ち抜いて優勝したチームやファンからしたらなんやそれという感じだと思うけど、ちょうど今は完璧なオフシーズンにもなっていない半端な時期で、まだ試合が見られるというのは大変にありがたい・・!ベイスターズは今季、8月終わりまで首位を走っていたカープの大失墜によりギリギリで3位に滑り込むことができた。
一昨年は2位で、昨年は3位でCSに出場したものの、どちらもファーストステージで敗退して、ハイハイ人生こんなものですよね〜となっていたのだけど、今年はなんと阪神を倒しファイナルステージ進出が決まりました!
初日はハマスタで行われたパブリックビューイングに行き、2日目は姉のお店で放映するというので、仕事終わりに駆けつけた。
試合は二試合とも選手のパフォーマンスも作戦も素晴らしく、今から来年が楽しみになるような試合だった。
ファイナルステージは16日の水曜日から巨人戦。今年は巨人に大きく負け越しているし、ファーストステージでエースと野手の主力選手が怪我をしてしまって、正直勝ち抜くのは難しいだろうなぁ・・。でも少なくとも3試合、多くて6試合、まだ野球を見ることができるのは本当に嬉しい。
どうか野球を見ることができない冬が少しでも短くなりますように、と思いつつ、私のシーズンもそろそろ始めなければと焦りも感じ始めた初秋。
次回のΔmagazineを公開する頃には、泣いても笑っても状況は動いていることでしょう。ベイスターズの健闘を祈って今回は終わろうと思います。
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