見出し画像

不気味の正体

最近は誰でもどこでも手軽に画像が加工できるので、自撮り他撮り問わずネットにアップされる人物画像は加工されているのが普通であり、無加工のものを探すほうが難しいです。

加工もちょこっとならメイクの延長上と思えなくもないですが、盛りに盛られている画像を見ると恐怖と言うか不気味に感じてしまうのは私だけでしょうか?

なんだろうこの感覚はと考えていたら、一つの現象にたどり着きました。

それは『不気味の谷現象』です。

不気味の谷現象(ぶきみのたにげんしょう)とは、美学・芸術・心理学・生態学・ロボット工学その他多くの分野で主張される、美と心と創作に関わる心理現象である。外見的写実に主眼を置いて描写された人間の像(立体像、平面像、電影の像などで、動作も対象とする)を、実際の人間(ヒト)が目にするときに、写実の精度が高まっていく先のかなり高度なある一点において、好感とは逆の違和感・恐怖感・嫌悪感・薄気味悪さ (uncanny) といった負の要素が観察者の感情に強く唐突に現れるというもので、共感度の理論上の放物線が断崖のように急降下する一点を谷に喩えて不気味の谷 (uncanny valley) という。

Wikipediaより

ロボットやCGが限りなく人間に似てくると不気味に感じる現象で、図に表すと、

Wikipediaより

『不気味の谷現象』は本来、ロボットやCGの外見が人間に近づく際に起こると言われています。
似て非なるものへの嫌悪感とも言えるでしょう。

であるならば、画像の行き過ぎた加工による不気味さも『不気味の谷現象』の一種なのではないでしょうか?

加工を施すことによって人間からどんどん離れていき「不気味の谷」に自ら落っこちる。
言わば『逆不気味の谷現象』。
眼が極端に大きかったり、輪郭や体型がアニメのキャラクターみたいだったりと、人間とは似て非なる存在に不気味さを感じてしまう。

加工するのが当たり前の昨今、不気味さを感じてしまう私はオールドタイプなのかもしれません。
こればかりはどうしても慣れることができず、盛り盛りの画像を見ると「怖っ」と思ってしまうんですよね。
口には出しませんが。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?