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どちらが嘘をついている? 小学館の調査報告書について【後編】

ドラマ「セクシー田中さん」事件に対する調査報告書が日本テレビ(以下日テレ)と小学館両サイドから公表されたことにより、何故原作者である芦原妃名子さんが自ら命を絶つことになったのかがより明確になったと思います。

小学館の調査報告からわかったこと。
芦原先生がどれだけ孤独な戦いを強いられていたか。
それだけでも大仕事な漫画の連載に加えて、脚本の修正にも多大な時間と労力をかけさせられ、精神的にも肉体的にも追い詰められていった様子がありありと浮かびます。

小学館としては担当者も大変だったとねぎらっていましたが、はたして本当に責任を果たしたと言えるのでしょうか。
日テレとのやり取りには担当者の遠慮が多分に感じられました。
芦原先生からドラマ化の許諾条件を明確に聞いていたのにもかかわらずそのまま伝えていなかったり、芦原先生からの脚本修正を失礼のないようにと日テレに配慮し語尾を変えたりして伝えたりしています。

もしも最初に芦原先生の出していた条件を絶対のものとして伝えていれば、日テレも「それはさすがに無理」と白紙になっていたかもしれません。
もしも脚本修正の指示を芦原先生の言葉そのままに伝えていれば明確な意思として日テレに伝わり無駄な修正ラリーを減らせたかもしれません。

結果として原作者を守れなかった以上、小学館に責任がないとは言い切れないでしょう。

次に日テレと脚本家。

本件原作者の指摘は C 氏が言葉遣いを柔らかくしたものであっ ても、本件脚本家にとっては厳しい口調であってそのまま読むのはつらくなった ことから、本件脚本家は A 氏に対して、本件原作者の指摘は A 氏が咀嚼したうえ で伝えてほしいと依頼した。

日本テレビ調査報告書23P

日テレの調査報告書の記載です。
にもかかわらず小学館の聞き取り調査では、日テレは「脚本家に伝えた」、脚本家は「聞いてない」というやり取りが小学館の調査報告書内に何回か出てきます。
これはつじつまが合いません。
どの時点までかはわかりませんが、原作者からの指示は脚本家自身で読んでいたことになります。

いったい日テレと脚本家、どちらが嘘をついているのでしょうか?

最後に、日テレと本件脚本家に対する要望をもって締めとさせていただきます。

日テレさんと本件脚本家さん、二度と原作ありのドラマを作らないでください。あなた方に原作ありのドラマを作る資格はありません。
漫画家さんの尊い命を奪っておいてまだわかりませんか?
今回の事件はあなた方の傲慢が引き起こしたあってはならない悲劇です。
原作を使わせていただいているという至極真っ当なことを理解出ていれば起こらなかった悲劇です。
本件プロデューサーと本件脚本家でいくらでもオリジナルドラマを作ればいいじゃないですか。クリエイターを自称すのであればゼロから作り上げてみせてください。
それと、責任の所在は明らかなのにいまだに誰一人として処罰されてないのは何故ですか?
本気で自分たちには何の落ち度もないと考えているならテレビ局としても人間としても終わっています。
そうそうに店じまいしたほうが世のため人の為だと思いますよ。
「愛は地球を救う」
どの口でほざくつもりですか?

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