金沢 卯辰山山麓寺院群 見どころガイド(前編)
8月17日(木)に、卯辰山山麓寺院群に撮影に行ってきました。この日も、熱中症アラートが出ていました。途中、雨が降ってきたので、お寺の山門の下で、雨宿りをしていました。女性がやってきて、「この傘、もう使わないから、あげる」と言って、傘をくれました。傘を手渡すと、その女性は、すぐにどこかに行ってしまいました。本当に仏様に出会った気持ちになりました。
2011年11月29日に伝統的建造物群保存地区に選定された「金沢市卯辰山麓伝統的建造物群保存」地区に、「卯辰山山麓寺院群」があります。「卯辰山山麓寺院群」は、金沢三寺院群のうちの一つです。金沢三寺院群とは、1616年頃に加賀藩三代藩主前田利常が、金沢城下に散在した寺社を城の北東に「卯辰山山麓寺院群」、南東に「小立野寺院群」、南西に「寺町寺院群」の3か所に移転・配置したものです。「卯辰山山麓寺院群」には、約50の寺社があります。卯辰山は、金沢城から見て鬼門(北東)になるため、厄除けを行ったともいわれています。
静明寺です。金沢三文豪の一人徳田秋声の家の菩提寺です。徳田秋声は東京で亡くなるのですが、分骨して井上靖の筆による徳田秋声の碑があります。
浅野川にかかる天神橋です。この橋を渡ると、卯辰山になります。
了願寺です。妙善上人を偲んで建立した琵琶を弾く「妙音弁財天」が素晴らしいです。
慈雲寺です。加賀藩の兵法指南役を代々務めた戸田家の墓所があります。「冨田家石廟群 附燈篭二基」が素晴らしいです。
金沢市のホームページ、下記のアドレスをクリックして頂くと詳しく解説されています。
https://www4.city.kanazawa.lg.jp/soshikikarasagasu/bunkazaihogoka/gyomuannai/3/1/1/bunkazai_tagengo/2/5710.html
「冨田重政(とだ しげまさ)は"名人越後"と称された剣豪で、加賀藩の剣術指南役として一万三千六百石もの禄高を有しました。石廟群は右から重政次男、重政、重政娘、重政孫娘の宝篋印塔(ほうきょういんとう)が祀られており、各没年から江戸時代前期の築造と考えられています。
石材は緑色凝灰岩(越前笏谷(しゃくだに)石)で、形式は切妻照り屋根造(きりつまてりやねづくり)です。内部に壁画が確認されますが、特筆すべきは重政石廟の貝殻胡粉を下地とした彩色で、国内で他に一例しか確認されていない、大変貴重なものです。
石廟という墓の形式は、野田山前田家墓所でも藩祖ゆかりの限られた被葬者のみに用いられ、前田家にとって冨田家が特別な家臣であったことを示しています。」
金沢市のホームページからの引用です。「国内で他に一例しか確認されていない」とは、徳川家康の御子息の結城秀康の高野山奥の院の石廟です。
これだけの素晴らしい石廟があるのに、あまり知られていなく、さらに修復もされていません。とにかく早く修復をして欲しいですね。それには、まず多くの人に「冨田家石廟群 附燈篭二基」の存在を知ってもらうことですね。
真ん中にあるお墓が、加賀藩士冨田主計の墓です。主計町茶屋街の主計町は、冨田主計が邸を構えていたから主計町という町名になったと言われています。
蓮昌寺です。ここには、「金沢三大仏」のうちの1つの大仏があります。ネットをみると、「金沢四大仏」というワードもでてきます。
ここでは、「金沢三大仏」にしておきます。
蓮昌寺の山門です。金沢市指定有形文化財で、金沢城の石川門の一の門と同じ型をしています。
この中に大仏様はおいでになります。自由に参拝できます。中に入ると・・・。
約4.85メートルある釈迦如来立像です。ここは、誰でも自由に参拝できます。
金沢市観光政策課が発行しているパンフレットです。このパンフレットを片手に卯辰山山麓寺院群を巡ってみて下さい。