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永久凍土の融解を解決する研究は?

少し前に永久凍土の融解リスクが気になった話を書いた。
永久凍土学びはじめ
特徴的なポイントは大きくは下記の3点だったかと思う。

① 地球の陸地の20-25%を占める
(National Snow and Ice Data Center)
※参考:森林は27%、砂漠は20-25%と言われる

② 2年間以上にわたり継続して温度0℃以下をとる地盤であるが地球温暖化の影響で融解しつつあることが指摘されている
(北極域の高緯度域でみられる)

③ 永久凍土におけるメタンハイドレート賦存量は5.7x1013m3(メタンガス9.1x1015m3に相当)(産業総合研究所, 海老沼, 2005)(2018年の日本のCO2排出量の14万倍の温室効果??)。永久凍土融解による温室効果促進の影響はIPCC 第6次報告書では十分に考慮されていない

では、融解に関して、実際にはどのような解決策を講じられるのだろうか?
少しだけWEB検索ベースであるが調べつつ考えてみた。

① 地衣類による表土の被覆促進
永久凍土融解を加速されているのは、剥き出しの表土を直射日光が温めてしまうことであるとみられる。永久凍土の表面の多くは地衣類によって覆われており、こうした地衣類によって被覆することで、日光の影響を弱め、融解を食い止められるのではないか?しかし地衣類の成長は非常に遅いため、これを早める技術があると良いのではないか?

② 永久凍土が融解して生じた沼地の水を用いて人口雲を生み出す
永久凍土が融解すると「サーモカルスト」という地表が陥没した地形が発生し、そこに水が溜まり沼地が生まれる。水分の多い地形からは、温室効果の高いメタンが発生しやすくなる。メタンの発生を抑止させるために、溜まった水を吸い出し、貯蔵し、噴霧させて人工の雲を作ることで日光の影響を妨げ、融解を抑止する。
※ 実際にスイスのモルテラッチ氷河では類似の仕組みで人工雪を降らせるプロジェクトが始動しているらしい。

③ 永久凍土地域に大型の草食動物を定住させる
大型の草食動物に踏みつけられることで雪が圧縮され、雪が分厚い断熱性の毛布のような効果を発揮することがなくなり、冬の寒気が地中に浸透するようになる。
※ 実際にサハ共和国の更新世パークにて実証プロジェクトが始動している。


今のところ、この3つだ。特に3番目の大型の草食動物の定住については、実際に進められているとのことで、実証結果の報告などを調べられると良いと考えている。
参照元:Reuters フォトログ:永久凍土融解を防げ、科学者父子の「氷河期」計画


費用便益の観点から持続可能かつ、効果的なプロジェクトは何だろうか?
これからは、デスクトップリサーチと共に、実際に専門家の先生にヒアリングしながら知見を深めていきたいと思う。

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