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水に関するニュース yahooニュース4/22(土) 20:21配信

「それでも、あなたはペットボトルを買い続ける?」「安全性は大丈夫?」ボトル入り飲料水が地球に与える影響【アースデイ】

毎分、世界中で販売されいているボトル入り飲料水は100万本以上! ボトル入り飲料水によって毎年発生するごみの総重量は40トントラック625,000台分になるという。そこから発生するプラスチックごみを縦列させたら、ニューヨークからバンコクを繋げられる距離になるというから驚きだ。

報告書によると、2021年に生産されたプラスチックボトルや容器は6,000億個と推計されていて、これは2,500万トンものPETゴミに換算され、大半がリサイクルされず埋め立て処分されている。 ちなみに、2021年度の日本のペットボトルリサイクル率は86%(PETボトルリサイクル推進協議会調べ)と高い比率だけれど、ポイ捨てやゴミ箱からあふれたペットボトルは河川へと流れ着く。 こうしたプラスチックごみはいずれ海へ行きつき、波や風、紫外線にさらされてマイクロプラスチックに。マイクロプラスチックは海や海洋生物、最終的には人間にも悪影響をもたらすことになる。

全世界のボトル入り飲料水の年間販売額は2,700億米ドル

この金額を日本円にざっと換算すると、約36兆円! 一方で、世界で安全な水を飲むことのできない20億人の人々のために必要な年間投資額は、この半分以下なのだそう。つまり、世界中のボトル入り飲料水の年間売り上げの半分未満の金額を利用すれば、清潔な水道水を飲むことのできていない数億の人々に、長期にわたって安全な水を供給できるかもしれないということ。 これは、SDGs「安全な水とトイレを世界中に」という目標から見ても、矛盾を感じざるを得ない。

地域の水資源への影響は?

現状、取水による水資源への影響を確認できるデータはほとんどないとのこと。理由は、生産者に情報公開や、環境影響評価を義務づけるための透明性や法的基盤がまだ整っていないため。 参考までに、アメリカではNestlé Waters社がフロリダ州の湧水から毎日300万リットルほど取水。フランスでは、Danone社がフレンチ・アルプスのエビアン・レ・バンから取水している量は、毎日最大で1,000万リットルにも上るそう。

はたして、ボトル入り飲料水は安全なの?

一般的に、ボトル入り飲料水は公共水道ほど厳しく監督されていないのが現状。しかし、一方で、インドネシアやメキシコ、モロッコなど低・中所得国でボトル入り飲料水が消費されている理由には、水道水の質の低さや不安定な公共水道システムが関係している。 ボトル入り飲料水の水質に変化をもたらす可能性があるとされているのは、水源、塩素処理や紫外線消毒などの処理方法、保存状態、パッケージ方法など。 こうした報告を見ると、水道水の水質基準が厳しいとされる日本では、はたしてペットボトル入りの飲料水をわざわざ購入する必要はあるの? 立ち止まって考えれば、自ずと取るべき行動が見えてくる。この選択が、地球環境を守り持続可能な世界を作る第一歩! (2023年3月22日国連大学の水・環境・保健研究所「UNU-INWEH」発表『世界のボトル飲料水産業:影響と傾向の評価(Global Bottled Water Industry: A Review of Impacts and Trends)』報告書を参考)

Harper’s BAZAAR(ハーパーズ バザー)

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