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In the perfect silence
先月受けた健康診断の結果が届いた。
通信表を受け取る感覚に近いかな。
別に頑張っていないけど、ドキドキする。
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はい、セーフ。と思うようにする。
まあ、メタボは仕方がないし、判定Bもね。いくつかはね。
昨年より良くなっているところもあるしさ。
まあ、良かったんじゃない。という例年の安堵を今年ももらった。
しかし、なんという夏。
先日、どこかの新聞さんが書いていた。
高校野球、宮城代表の仙台育英学園野球部が甲子園に到着したというニュース。見出しが目に留まった。
「仙台育英 大阪の涼しさに驚き」
色々面白いけれど、本当に暑い。外に出なくても暑い。これは外仕事の方々は大変。体調管理をしないと危険だ。学生の部活もそう。様々な決裁をする宮城の大人たち。彼らが学生時代の気温なんて、30℃に達するのは珍しかったと聞く。そんな尺度では今の灼熱の世界は判断できない。根性でなんとかなる環境ではない。しっかりしてほしい。
部活と言えば、中学時代は野球部だった。あんまり上手ではないけれど、何とか頑張っていた。あの当時では暑い日の練習が終わった夏休み。自転車で約5キロの峠道を帰宅する。
中学2年。180センチ70キロの自分。今よりはだいぶスマートだ。有り余る体力。帰り道も全速力で自転車をこぐ。同じ世代の方々はわかるかな。6段変速のギアで、前には2つライトがついた田舎の中学生自転車。でもあれが丈夫だし、速い。長い下り坂ではバスを抜かすほどのスピードだ。何キロ出ていたんだろうと思う。
自宅がある地区についても、帰宅はしない。まっすぐ、防波堤の先まで向かう。トップ画像の場所だ。三十年経ってもあの夏とほぼ同じ景色だ。
部活と自転車で、汗と砂まみれ。 Tシャツとジャージズボンを脱いで自転車のかごに突っ込む。学校支給の短パン一枚になったら準備完了だ。
裸足の防波堤はそんなに熱くはないけれど、カモメのフンやら、乾いたホヤやらが爆撃のように落ちている。それを避けながら、タタタタタタタッと全力疾走。防波堤の先からジャンプ!
イメージだけはカールルイスのようなフォーム。一瞬の風を感じたかと思うと、足からドボン!
体中が冷たい青と緑と光に包まれる。冷たさと反比例して光が無くなると、今度は無数の泡がシャワシャワと自分をくすぐるようにして、水面へ上っていく。ひとかき、ふたかき。水面に向かうと、先ほどの光が線になってキラキラと輝いている。顔を出して、大きく深呼吸。
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波に合わせて浮いているだけで、疲れが吹っ飛んだ。
にぎやかだけど、音がない世界。最近は感じられない感覚だけれど、夏になると思い出す、あの日々。悩みごともあった気はするけど、やっぱり幸せだったな。
全力疾走。あの時のスピードは無理でも、防波堤から格好よく飛べるぐらいには戻りたい。そう思った43歳の夏。私は元気です。
皆さんも暑さに負けず頑張りましょう!もうすぐお盆休みです。