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ソーシャルシネマ

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映画を通して社会について考えられる映画(=ソーシャルシネマ)を紹介する記事を集めています。
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#こんな社会だったらいいな

混乱が続く香港を他人事にしてはいけない。自分で考えることをやめたら、香港人が見る暗い未来は日本にも訪れる。映画『十年』を観て。

混乱が続く香港を他人事にしてはいけない。自分で考えることをやめたら、香港人が見る暗い未来は日本にも訪れる。映画『十年』を観て。

(この記事は無料で最後まで読めます)

先日、香港の民主化運動の中心人物の一人であるジョシュア・ウォンさんを追ったドキュメンタリー映画『ジョシュア』を題材に、香港の民主化運動について勉強しました。

そこで、市民同士が手を取り合って不公平と闘うことの大切さを学んだわけですが、実際のところ香港で起きていることは、私たちの暮らしとは直接関係内容に見えます。しかし、彼らが戦っている中国とは、つまり国家権

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気候行動サミットのグレタさんの演説を見て、何も変わっていないことを嘆くのではなく、「同じことを表現を変えて言い続けることの大切さ」を説いたセヴァン・スズキさんを思い出した。

気候行動サミットのグレタさんの演説を見て、何も変わっていないことを嘆くのではなく、「同じことを表現を変えて言い続けることの大切さ」を説いたセヴァン・スズキさんを思い出した。

2019年9月23日、国連・気候行動サミットでスウェーデンの16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの演説が話題になりました。その内容は素晴らしく、先進国に暮らす大人は絶対に聞かなくてはいけない言葉であることは間違いありません。

私にはこの出来事に既視感がありました。あまり言及されていないのが不思議なのですが、1992年に地球環境サミットで12歳のセヴァン・スズキさんが行った「伝説の演説」を思

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「不自由である現実を受け入れたほうが、自由を希求するよりも生きやすい世界」を描いた『ゼイリブ』

「不自由である現実を受け入れたほうが、自由を希求するよりも生きやすい世界」を描いた『ゼイリブ』

cover photo by jon rubin(CC BY 2.0)

「表現の不自由展」についてのゴタゴタがどうにも頭を離れず、色々考えてしまい、何か書こうと思ったのですが、どうにもまとまりませんでした。

ちょうど別の文脈で、映画のブログの方に『ゼイリブ』について書いていて、そこに私は、

不自由である現実を受け入れたほうが、自由を希求するよりも生きやすい世界、それが今の現実なのです。

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