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ソーシャルシネマ

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映画を通して社会について考えられる映画(=ソーシャルシネマ)を紹介する記事を集めています。
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#311

13回目の3月11日

13回目の3月11日

東日本大震災から13回目の3月11日、年々震災を振り返ろうという空気は薄れてきている。テレビを見ると、被災者たちの「今」についての番組をちらほらやっている。

先月、取材で大熊町に行ってきた。福島県の浜通り地域は震災前も震災後も行ったことがなく、初めてだった。大野駅に降り立つと、目の前では大規模な工事が行われていた。真新しい道がまっすぐに伸び、その南側が大々的に開発されていた。ガラス張りの大きな建

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東日本大震災から11年、1年に1度、1分だけでも震災に思いを馳せるために『永遠の1分。』を見よう。

東日本大震災から11年、1年に1度、1分だけでも震災に思いを馳せるために『永遠の1分。』を見よう。

2022年3月11日で東日本大震災から11年です。どんな人も時間が経てば記憶は少しずつ薄れ、出来事は少しずつ「風化」していきます。それが自然の摂理なのです。

でも、私たちは思い出すこともできます。記憶が薄れていくのを弱めることはできるのです。私は3月に入ると毎年そんなことを思いながら、せめて何か1本、震災にまつわる新しい映画を見ます。

今年は『永遠の1分。』がそれでした。

この映画は『カメ止

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