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柔道整復師による『専門外来』とは?

※この記事は同業者向けに書いています。

※整体やマッサージを否定している記事ではありません。柔道整復師ならもっとやるべきことがあると伝えたい内容になっています。


最近接骨院運営において不正請求問題等の観点から、

『完全自費移行』

が流行ってきているのは周知の事実だと思います。

「この先接骨院で健康保険は使えなくなる」と一部の健康保険否定派の同業者によって騒がれているからです。(※ここでは療養費については明記しません。今後使えなくなるかもというリスク管理によるコンサル収入目的と思います。単なる妄想です。)

ですが保険収入だけでは運営が成り立たず、保険+自費の選択をされている接骨院がほとんどなのも現状です。

ではこれから自費のコースを導入しようとした際、多くの柔整師が自費のメニューで思いつくことはなんでしょう?

・マッサージ
・整体(骨盤矯正、小顔矯正etc)

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まずこの辺りが思いつきませんでしたか?

でもこれって柔整師じゃなくても出来ますよね?

めちゃくちゃ勉強して国家資格取得して、外傷診たいとメラメラ気合入れて、でも現場に入ると


・慰安的なマッサージばっかり…
・慢性痛を保険請求する…
・外傷なんて来ない…

こんな業界だったら接骨院をせずに柔整という資格を活かして整体院や出張整体、企業内整体みたいなフレキシブルな働き方をした方がよっぽど賢いと思います。
 

でもやっぱり柔整師だったら、
『接骨院』として地域医療に貢献したくないですか?



接骨院として柔整の王道である急性外傷をバンバン対応し、かつ勉強してきた知識を余すことなく提供出来て、患者様を救う仕組みはないものか。

あったんです。なんなら明日からでも出来ると思います。

その答えが今回のテーマのズバリ、

『専門外来』

です。


1.なぜ『専門外来か』




考えてみてください。
保険適応じゃない患者様って【慰安】だけですか??


接骨院はケガを見るところですよ〜
慰安では保険使えませんよ〜
と保険者の徹底した啓蒙活動によりマッサージでは保険が使えないことはだいぶ認知されてきています。

それよりむしろ、
・どこに行っても治らない
・ひどいOA
・手術したくない

など『難治性』の場合やここなら治してくれると期待・信頼して身体の不調を相談してくれる患者様もいるはずです。

自費で対応する患者様のほうがひどいケースも少なくありません。

この専門外来はそういった患者様がターゲットです。


2.『専門外来』を導入するメリット


実際に開設してみてたくさんのメリットがありました。

1.慢性痛に対して真っ当に対応できる 

接骨院の運営において、「ずっと前から痛い」「なんで痛いか分からない」「他の接骨院や整形外科で治らなかった」といって来院される患者様は意外と多く存在します。ですがこれらはいわゆる「保険適応外」となってしまう為、自費治療を提案しなければなりません。ここを拡大解釈して保険適応とすることが業界の問題点として挙げられます。

そして「自費=慰安」という固定観念がこの業界には存在します。

例)「骨盤スッキリコース」「○○式特別整体コース」

なんだか「治療」とはかけ離れたイメージですよね?このモヤモヤを感じている先生も多いんじゃないかなと思います。

ここを私は「自費=より高度な治療サービス」にしたかったんです。

この専門外来開設によって慰安ではなく、本気で治したい人向けの自費コースとして患者様に提案できるようになりました。

そして慰安目的ではなく本当に治したい患者様が増え、院の雰囲気がガラッと変わり「あそこは専門的に診てくれる」といった口コミが増え、差別化できるようになります。

拡大解釈し、いわゆる不正請求まがいのグレーな保険請求業務をする必要も無くなります。

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今後ホワイトな院運営が出来ていることは就職希望の学生や転職希望者にとっても大きなアピールとなるでしょう。


2.院全体の技術・知識の向上

外部や患者様に向けて「専門外来」とアピールするにはかなり高いハードルがあります。

圧倒的な解剖学・運動学などの知識量、結果の出る治療技術力、根本改善に必要な運動療法指導力、医療面接力、即効性を出せる物理療法技術など。

正直新人の先生に同じことをやらせるのは難しいと思います。

ですが、こういったハイレベルな治療を目の当たりにするとスタッフはかなり勉強します。勉強すべきことが分かります。

そして私が治療方針や見立てをスタッフにフィードバックすることで机上の空論ではなく、臨床に基づいた知識、経験として積まれていきます。


3.高い治療技術や経験値を提供しそれに見合った対価を頂ける。

私は患者様に対して金額的なメンタルブロックがどうしても入ってしまう性格でした。「できる限り安くやってあげたい」と。

ですが、それではボランティアと変わりません。私たちは本来医療サービスを提供して対価を頂く仕事です。

質の高い結果がでる医療サービスには患者様も対価を支払います。

そしてなにより自分が好きなジャンル(足専門、手専門、運動療法専門etc)に特化したコースはやっていて面白いです。

嫌々、慰安的なマッサージや整体をしないで対価を頂けますから。


4.院のブランディングにあった患者様にだけ施術できる

自費コースはその院のカラー(特徴)がでます。

・妊婦や産後トラブルを助けたい→産後骨盤矯正・不妊鍼灸

・オフィス街やモール内にて一見さん相手に集客したい→マッサージ・整体

・子どもが好き→スポーツ外傷・成長指導・啓蒙活動・猫背矯正

私が勤務している「おおえのき接骨院」はゴリゴリの外傷特化型複合施設です。

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ですから慰安を連想するような「整体」「マッサージ」「慢性」といったワードを用いずにブランディングに合ったコースとして「専門外来」がバチっとはまりました。


3.なにを『専門』にしたら良い?


先生方の得意な分野でいいと思います。

ですが「腰痛専門」「肩こり治療専門」などは他の整体院やマッサージ院との差別化が難しく、また「治す」といった結果に繋げにくい症状です。またそういった慰安目的の患者層が増えます。それを求めていないのであればこの辺りはやめた方が良いでしょう。

スポーツ経験者や詳しいスポーツであれば「野球専門」「サッカー専門」「バレエ専門」に特化するのも良いでしょう。実際にそうされている接骨院も多数存在します。

私のおススメは「足専門」です。

足の痛みはADLに直結し、非常に悩まれている患者様が多いです。

・部活を長く休んでいて早く復帰したい学生
・膝の痛みで歩行もままならないご婦人
・足が痛くて趣味のランニングが出来ずストレスが溜まっている男性

慰安要素ゼロです。治したくて必死です。

そのニーズに対して真摯に向き合い、しっかりと結果を出すこと。

そして悩んでいた症状から解放され喜んだ患者様の笑顔を見て、この外来を作ってよかったと本当に思います。

これからも悩んでいる患者様をどんどん救っていきます。

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さいごに


いかがでしたでしょうか。

今回は新しい自費コースの選択肢のひとつ『専門外来』について書いてみました。すぐに自分の院で出来ないとしても自分の得意分野を掘り下げてみる良いきっかけになればいいなと思います。

とりあえずで大手のコンサルを受けて、やりたくもない整体やマッサージをしてモヤモヤしている先生、これを読んだ”今”から変えるチャンスですよ!


次回は「足専門外来」の開設についてどんな知識が必要か?どんな物療があったら良いか?どんな仕組みで導入したか?

など掘り下げた内容について書く予定です。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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