見出し画像

素敵な「もの」の世界#8~こだわりがなくなった時計~

『素敵な「もの」の世界#6喜びに満ちた時計』でお伝えしたように、イッコさんが購入した時計の「これを広めてほしい」という純粋な思いを受け取るべく、ちょうど黒いベルトの時計が欲しかったので私も購入したいと思いました。

そのお話がこちら。『KUOE』という会社の時計です。

旦那さんに話してみたところ、「俺も欲しいな」と言うのではありませんか!これまで何かを欲しがる言葉をあまり聞いたことがなかったので、今回は私のものではなく旦那さんの時計を買おう、と思い、一緒にサイトを見ているうちに「ペアにするのもいいね」という話になり、結局はペアで購入。

その時計たちをK先生に見ていただいたところ「ペアで買ってもらえたことをすごく喜んでいる」と言っていただきました。「これはもともとペアで売られていたの?」と聞かれたので「ペアではないけれど、もしペアにするならこれがおすすめ、というような感じだったと思います」と伝えたところ「それもいいね!相手に判断を任せている姿勢がいい」とのことでした。

「これは男性用は男性のため、女性用は女性のためということを意識して作られている。ペアでつけたらますます仲良くなるよ」と言っていただきそれも嬉しい言葉でした。

先生は時計を左右何度か入れ替えていましたが、これはこういう並びがしっくりくるみたいだ、と教えてくださいました。ところが家に帰ってからその並びを思い出そうとしたとき、どっちの並びだったか自信がなくなってしまいました。確か女性用が左にくる並びだったような・・・ふと「お雛様もそうかもしれない」と思いました。でも、自信がないので次の勉強会で確認していただくことにしました。

再び時計を持っていき、並びを確認していただこうとしたところ、先生は首をかしげているのです。「うーん、そんなことを言った覚えもあるし、言ったとしたらこの並びだと思うのだけど(やはり女性用が左)、なんだかそういうことはどうでもよくなったみたいだ」とおっしゃるのです。「ペアであることにも、もうそれほど思い入れがないようだ」とも・・・「どういうことでしょう?」とお聞きしたら「たぶん、自分であることに満足するようになったんだね。誰かと一緒でなきゃだめだとか、そういうこだわりがなくなったんだと思う」とのこと。「自立したってことでしょうか?」と言ったら「そうそう!そういうこと。結局誰かといないとダメ、というのは依存だからね」との答えでした。そして「めぐみさんがそういう人だから時計もそうなったんだと思うよ」とも言っていただきました。

そんなこともあるのか・・・と驚きました。人であっても石であっても物であっても同じなんだなあ、と思い(いつも思うのですが今回も)、「こだわりがなくなっていく」というのは成長の証でもあるのだと、認識を新たにしました。

「自立」ということに関して、ある講演会で『「自立している」とは「助けてと言えること」』だというお話をお聞きしました。ああ、確かに!安心して「助けて」と言える人が周りにいてこそ、安心して「自立」ができるのだな、と思いました。

これからは、ペアということにこだわらず、それぞれに自立し、自立しているからこそなおさら相手を尊重し大事にできる、いざとなった時は助け合える、そんな風に時計も私たちもなっていけたらいいな、と思っているところです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?