はてしない石の物語#57~『エメラルド色の祈り』その後②~
『はてしない石の物語#47~すずさんの形見「エメラルド色の祈り」~』で、翡翠のネックレスを一粒ずつにして私がお渡ししたいと思う人にお譲りしていることをお伝えしました。
その中の1粒が驚くような展開を見せたのが、高校時代からの友人「チズさん」に届いたその日。実はチズさんは『はてしない石の物語#16~ボスの指令、そして「石徳五訓」~』『はてしない石の物語#17~愛は永遠「60年目の結婚指輪」~』に登場する「ケイさん」とも同級生。
「ケイさん」の物語はこちら。
私と同じくチズさんもケイさんとは年賀状のやりとりのみだったとのこと。それなのに、翡翠を受け取った日にケイさんからLINEが来たのだそうです!後から聞いたらケイさんは用事で出かけた帰りの電車内でなんとなくLINE見ていたらチズさんの名前が目にとまり「連絡してみよう!」と思ったんですって。
そのLINEを見た時のことを「鳥肌が止まらなかった!叫んだもん、心から!noteでケイさんの物語読んで、逢いたいなと思っていたからなおさらビックリした」とメールで教えてくれました。
翡翠を受け取った日に起こったのはこれだけではなかったそうなのです。「チズさんの長男さんに合うのではないかと思う女の子がいる」と友達から縁談?のようなことが持ち込まれたのだとか!もともとはこういう不思議なことは関心がないらしい旦那さんが「いったいこの翡翠はどうなっているんだ!」と驚いたらしいです。
チズさんが受け取った日に起こったことを読んだら「そうか、その翡翠にはそんなすごい力があるのか」と思うかもしれないのですが、私はそうは思っていないのです。この日に起きたことは、いろんな小さな流れがここに辿り着くようになっていた。チズさんは辛い時期もあったけれど、それをひとつひとつ乗り越えて、新たな地点に立てるところに辿り着いた。K先生も治療によって導き助けてくださった。ケイさんも、以前に書いた2つの物語を読めば、意識とは別なところで大事な何かを感じ取れる感覚を持っている人だということがわかります。(ちなみに、高校時代はそういうことは全くわからなかったし、気づけませんでした)その感覚をたどってケイさんはまずは私と繋がって、次にチズさんと繋がった。そこにはケイさんを今でも天国で見守っているお母さんの導きもあるかもしれません。
そしてまた、もしかしたらチズさんの旦那さんも五感で感じ取れるだけではない、もっと広い世界があることを知るタイミングにあったのかもしれません。
翡翠がそういういろんな流れを作ったのではなくて、「それらが繋がるタイミングで現れる役割」があったのではないか、というのが私の解釈です。
そうは言っても、チズさんはとっても翡翠に感謝していて、すごく大切にしていて、「毎日話しかけて、朝陽を浴びさせて、散策や神社には一緒に行ってます」とのこと。ああ、良かったねえ。チズさんは愛が深い人だから、あなたはすごく幸せになれるよ。そしてチズさんの愛は巡り巡って自分にも返るし、家族にも及ぶだろうと思います。翡翠だって、愛に応えようとさらに張り切ることでしょう。そう考えると心から幸せな気持ちになります。
解釈は「より幸せな方向」に向かうのであれば、それが正解なのだろうと思います。
チズさんにもK先生のことを紹介していて治療に通っているので、その時にこの翡翠を見ていただいたそうです。息子さんがプレゼントしてくれたBUMP OF CHICKENの革の小物入れに翡翠を入れていたそうなのですが、先生は「この翡翠は気持ちが若いので、この入れ物は広いし大変気に入っている」とおっしゃったのだとか。
その入れ物がこちら。翡翠が見えるかしら?
チズさんは元の持ち主に敬意を表し翡翠を「すずさん」と名付けてくれたそうなのですが、それに対しては「すずちゃんと呼んでほしい」とのことだったそうです。チズさんは思わず「ほんとですか、先生!」と心の中で突っ込んだようです。本当に「ほんとですか?」ですよねえ。「チズさんの力になってくれるよ」とも言ってくださったそうです。
「すずさん」ではなく「すずちゃん」、これからもチズさんと仲良くね!
この「エメラルド色の祈り」は、これからもいろんなところで、それぞれの素敵な物語を紡いでいくことでしょう。とても楽しみです。