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はてしない石の物語#81~「行きたいところ」があったペンダント・その後~

『はてしない石の物語#63~「どうしても行きたいところ」があったペンダント』で、海を見たくて、海に行きたくて、お店で前のめりになってアピールしていたらしいペンダントの話をお伝えしました。

今回はその続きになりますが、まずは最初の物語を読んでいただきたいと思います。

この物語を読んでいた友人のマリコさんが、実家の沖縄に帰省する時にこのペンダントを持って行ってくれたことを前回の物語でお伝えしました。

マリコさんは、素晴らしいパワースポットの海に連れて行ってくれただけでなく、会えるだけ会ってきたという友人たちとのデートにも連れて行ってくれて、みんなの会話をたくさん聞かせてくれたそうです。不思議なことにオニキスの黒い石が、その時によって赤くなったり青くなったりしたそうです。

私はその話を聞いただけで、どれほどこのペンダントが喜び幸せだったことだろうと胸がいっぱいになりました。K先生に見ていただくまでもなく、ペンダントが満たされたことはとてもよくわかるような気がしました。

実際、石の勉強会の時に先生に見ていただいたところ、手に取ってすぐに「すごく喜んでいるよ」とのこと。「そしてすごく感謝している。『何が欲しいの?』と聞かれているよ。めぐみさんに感謝しているから役に立ちたいという気持ちでいっぱいらしい」とも。

「何が欲しい?」と聞かれて、なんと答えたらいいかわからずにいると「必ずしも何か物をお願いする、というような意味ではなくて、これからどうなっていきたいのか、どんなことを望んでいるのか、それを叶える手助けをしたいということ」とのことでした。「ペンダントは私が身につけていいということでしょうか?」とお聞きしたところ、先生はペンダントを手にしたまましばらく沈黙していました。そして「このペンダントはめぐみさんに行きたいけれど、めぐみさんのこのペンダントへのエネルギーが少ないんだよね。だから想いがかみ合っていない」という思いがけない言葉が。「エネルギーが少ないってどういうことでしょう?私はどうしたらいいのですか?」とお聞きしたら「これはめぐみさんの潜在意識だと思うのだけど、このペンダントにふさわしい人が他にいるのではないか、もっと役立たせてあげられる人がいるのではないか、と思っている」との答え。それには驚いてしまいました。

このペンダントはとても海を恋しがっているから、私はその願いを叶えてあげられる人に譲ることをずっと考えていました。そうした方がこのペンダントが幸せになるだろうと。だからデザインも使い勝手も気に入っているけれど、あまり思い入れを持たないようにしようと思っていたのです。そのことを先生に伝えると深く頷いて「もうこのペンダントは海ということは一言も言わない。それについてはすっかり満足したらしい。今は感謝の気持ちでいっぱいで役に立ちたいと思っているだけ」と・・・

それを聞いて「ああ、石も人も同じだなあ」と深く心を打たれました。先生に「満たされて初めて次のステージに進めるのですね」とお伝えしたら「そうそう!そういうこと!今はこのペンダントに望みや願いを伝えて、一緒に動いたらいいよ。それがある程度達成した時に、このペンダントをどうするかまた考えたらいい。次の人のところに行くときには、めぐみさんと働いた経験が成長につながって、さらに役に立てるようになるから」と。

このペンダントに関する一連の物語は、たくさんの示唆に富んでいるように感じます。ペンダントにも生まれ故郷を懐かしむ気持ちがあるのだということ、故郷を離れたら寂しいという気持ちがあるのだということ、その寂しさが満たされたときにはじめて「自分の役割」を自覚したり「誰かの役に立ちたい」という気持ちが芽生えるのだということ・・・これはすべての人にあてはまるし、子育てにも大いに役立つヒントに満ちていると思います。

そしてここで最も大事なことのひとつが、マリコさんがただただあったかい気持ち、思いやりの気持ちをもって動いてくれたこと。できる限りのことをしようとしてくれたこと。「ペンダントが海を恋しがる」ということを一ミリも疑うことなく信じ切って行動してくれたこと・・・そういう人の「想い」や「動機」、そして「信じる心」がなかったら、このペンダントは「満足」だけで終わっていたかもしれません。「感謝」とか「自分も誰かの役に立ちたい」という気持ちは、「愛」に満たされた時にはじめて湧いてくるものなのではないかしら。

ペンダントの「感謝」はマリコさんにも間違いなく向けられていることでしょう。

この報告をマリコさんにしたところ、それはそれは嬉しそうな笑顔になって「このペンダント、本当はめぐみさんと一緒に沖縄に行きたかったと思いますよ」と言ってくれました。このペンダントだけでなく、浄化が必要だった水晶もパワースポットの海に連れて行ってもらっているので、今度は私がお礼参りに沖縄へと考えていたところでした。来年は私も沖縄に行きたい、そう思っています。

今、私の心の中を占めている想いは、一人の力には限界があること、それに意味があること、信頼や温かな気持ちで繋がり合ってこそ成し得ることばかりなのだということ。石やアクセサリーはそういう大切なことを、とてもシンプルにわかりやすく、そして深く教えてくれます。私がこの物語を綴るのは、そういう理解が広がって行けば、世界は真の意味で平和で幸せになるのではないか、と思うから。

今回もこの「物語」を読んでいただき、ありがとうございました。一緒に物語を創造してくれたマリコさんに感謝をこめて・・・

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