見出し画像

はてしない石の物語#78~異次元から「慈悲」を伝えたリング~

時々のぞいてみる店で何となく惹きつけられるリングがありました。石は「アンバー」と書かれていて、それが何かを訴えて光っているように見えました。私にはサイズもちょっと大きかったのだけど、誰かの役に立つのかもしれないと思って購入。石の勉強の時にK先生に見ていただきました。
 
先生はリングを手に取ってじっと見つめ「めぐみさんの女性の先祖が喜んでいる」というのが第一声でした。それは思いがけない言葉でした。「どの先祖にあたるのかわからないけれど、女性の先祖がめぐみさんの目の前にこれを持ってきた。あなたに必要だから。もっと慈悲が深まるように、ということらしい。これは異次元から来た、って感じがする」と言葉が続きました。情報が多すぎて頭が追い付かず。「異次元ってどこですか?」とお聞きしたら「うーん、よくわからない。異次元という言葉がふさわしいのかわからないけど、ちょっと次元が違う感じ。これはめぐみさんに向かって自分を光らせて気づくようにしたらしい」とも。
 
そして「ちょっといろんな指にはめてみて」と言われ、10本の指全部にはめたところ「左手の中指がいいね。パワーアップするよ」とのことでした。小さな水晶の上に1か月置いて浄化する必要があるとのことだったので、浄化しました。
 
1か月たってから再度持って行ったところ、浄化はできていましたがはめるべき指が変わっていました。左手の中指ではなく右手の人差し指になっていました。それはなぜなのかは、先生もよくわからないようでした。人も自然も社会も日々動いて流れています。「前はこうだった」ということにこだわっていると「今この瞬間」を見逃してしまうことにもなりかねません。だから、いつも今日受け取るメッセージを大切にしたいと思っています。
 
その他のメッセージとしては「大勢の人と会う時につけて。人のため、助けたい、お世話したい、という気持ちが強いようだ」とのことでした。
 
そういうわけで、時々右手の人差し指につけていましたがなにせサイズが大きくすぐにスルリと抜けてしまうので、作業がある日は避け、人が集まる場に行くときに身につけていました。
 
そうしてしばらく経った時、この指輪をできるだけはめておきたい、という気持ちになりました。日中は家事などもあるので、夜に身につけて寝ることにしました。そんな日々がどれくらい続いたでしょうか?アンバーの色が変わってきたような、薄くなってきたような気がして石の勉強の時に見ていただくことに。
 
K先生は指輪を手に取り、しばらく黙っていました。ちょっと困っているように見えました。「あまりメッセージが感じられないんだよね。どうしてかな・・・」と。しばらく指輪を見つめた後に「これはもう役割を終えたかも」とおっしゃったので驚いてしまいました。「私が身につけるようになって、それほど時間が経っていないんですけど」と伝えると「もし、1歳で亡くなってしまったとして、その子の人生が不幸だと思う?90歳まで生きたら幸せ?長さではないよね」と。「めぐみさんに伝えることは伝えたから満足したらしい。あなたはこの石をある意味看取ったようなものだと思う」とのことでした。
 
その時は「もう役割を終えてしまった」ということを納得しきれずに帰ってきました。でもよくよく思い出してみると、「できるだけこの指輪をはめていたい」と思った時期、私は「優しくなりたい」という気持ちが奥の方から湧いてくるような感覚がありました。人それぞれ事情があり、役割があり、個性があり、それを温かく受け止められる人になりたいな、と。受け止める、というよりも、自分の基準で判断を下すのではなく、そのあるがままを認められたらどんなにいいだろう、そうありたいな、と。それが難しいことだとわかるからこそ、毎晩指輪をはめて祈るような気持で眠りについていたような気がするのです。
 
指輪が伝えたかったのは「慈悲」。私はそれを願う入口にやっと立てたという状況だと思うのだけれど、指輪はそれで満足したのでしょうか?私は指輪の祈りや願いを受け取ることができたのでしょうか?
 
「なんだかアンバーの色が変わってきたような、薄くなってきたような気がした」と書きましたが、もっとしっくりくるのは「色が抜けた」という感じ。そう思った時、K先生が「役割を終えた」とおっしゃった意味がなんだかすとんと腑に落ちるような気持になりました。
 
K先生はよく「本当に受け取めることができるのは頭ではなくて心、魂だから」とおっしゃいます。「心」や「魂」はずっと深いところにあるので「確かに受けとめた」という実感が持てないものかもしれません。色が抜けたアンバーを見ていると「受け止められたのかもしれないなあ」と、そう信じたい気持ちになります。
 
この指輪はこれからはデザインが気に入った人がおしゃれとして身につけるのがいいようです。私にはちょっと大きいので、そのうちシンデレラのガラスの靴のように、シンデレラフィットする人が現れるかもしれませんね!

私はアンバーが異次元からやってきて伝えてくれた「慈悲」という言葉を胸に、これからも生きていきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?