CAMPFIREパートナーのこれまでの歩みについて
これは CAMPFIRE Advent Calendar 2024 6日目の記事です。
自己紹介
はじめまして、CAMPFIRE社でwebサービス開発を担当しているishimizuと申します。CAMPFIRE社に入社する以前は地域に特化したクラウドファンディングプラットフォーム「FAAVO」の開発をPHPで行っておりました。
2018年7月にFAAVOの事業譲受に伴いFAAVOと共にCAMPFIRE社にジョインし、現在はCAMPFIRE本体の開発にも関わるようになり今は旧FAAVOから引き継いだ地域プロジェクトのプラットフォームや外部企業との連携システム周りや経理や送金システム周りをRubyで書いています。
今回は、ishimizuが弊社で立ち上げから担当してきたCAMPFIREパートナー制度のシステム、とその前身となるFAAVOのエリアオーナー制度についてこれまでの歩みとあるべき未来の姿について書こうと思います。
CAMPFIREパートナーとは
パートナー制度はCAMPFIRE社員(キュレータ)以外の人がクラウドファンディングの達成までのサポートをすることができ、CAMPFIRE社と一定の契約の元、サポートプロジェクトの達成金額の内から、一定の割合で報酬を受け取ることができる制度である。
https://camp-fire.jp/partner
パートナーの種類には以下のようなものがあります。
プロジェクト紹介パートナー・・・CAMPFIREにプロジェクト作成の相談とプロジェクトの紹介を行う 例:自治体や地銀など
キュレーションパートナー・・・プロジェクトの紹介と自分の過去のプロジェクト作成経験を元にプロジェクトのサポートを行う 例:達成ノウハウのある元プロジェクトオーナーや元社員など
パートナー制度の歩み
元はFAAVOのエリアオーナー制度
FAAVOとは2012年にサービス開始した日本の地域プロジェクト専門のクラウドファンディングサービスで、元は株式会社サーチフィールドで運営されていました。FAAVOでは基本的に全てのプロジェクトに自分の所属するエリアを設定していて、エリアオーナー制度という全国の事業者にフランチャイズで登録料を頂いてFAAVOの運営を任せる仕組みがありました。FAAVO自体はクラウドファンディングプラットフォームとしての機能とページ更新のCMSなどフランチャイズ管理用の機能が一つになっていました。
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FAAVO×CAMPFIREの経営統合が実現
2018年7月にFAAVOがCAMPFIREに統合され、CAMPFIREの1ブランドとして再出発することになりました。ishimizuもこの時点でCAMPFIRE社に移籍しています。
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CAMPFIRE内へのFAAVOの移植
CAMPFIREにも元々CAMPFIREローカルという同じような仕組みがありました。
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経営統合後PHPの旧faavo.jpを縮小して
CAMPFIREの中の一ブランドとしてFAAVOの雰囲気を維持したまま、独自のブランドページとしてFAAVOを再構築することになる。
その際にCAMPFIREローカルの機能をベースにFAAVOの機能を拡張していく方針を取りました。
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CAMPFIRE上でもFAAVOと同じようにエリアオーナーごとのエリアページを作ることができ、手数料計算も自動化できるようにして、それぞれのパートナーへの直接自然流入のプロジェクトへの紐付けも自動でなされるような機能を作りました。
パートナーシステムの誕生
やがてエリアオーナーと同じようにプロジェクトオーナー同士でプロジェクトのサポートできるような機能が欲しいということでエリアオーナー機能をベースにパートナーシステムが誕生しました。
ただし自然流入によるパートナー紐付けは全く考慮されて無くキュレータが一件一件プロジェクトの紐付けをやらねばならない問題点を抱えていました(管理コストがかかるのでPTプロジェクトを拡大できない要因になっていた)
FAAVOが消滅
2020年の新型コロナウイルスの影響で、CAMPFIRE内でFAAVOブランドを維持するコストの方が高くなってしまい、苦労して作り上げたFAAVOのトップページなどの機能も終了せざるを得ない状況になりました。
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エリアオーナー→CAMPFIREパートナーへの進化
FAAVOのエリアオーナーは自分の担当地域専任という縛りがあったが、パートナーにはその縛りがないので全国のプロジェクトのサポートを自由にできるようになりました。ただその反面プロジェクトとパートナーの紐づけについては自動的にできる機能が存在せず、手動でやらざる終えなかったので非常に手間がかかるようになりました。
そこで登場したのが紐づけ申請システムです。
紐づけ申請システム
FAAVOでは元々、全てのプロジェクトにエリアオーナーが必ず付いている仕様でしたので紐づけについてはプロジェクトオーナーが自分で掲載したい都道府県のエリアを選んでプロジェクトを作成していたのでキュレーターやエリアオーナーがプロジェクトの紐づけについて考慮する必要はありませんでした。CAMPFIREではパートナーは必須項目ではなくオプション項目であり、どのプロジェクトがどのパートナーの担当プロジェクトであるかはプロジェクトによって様々でキュレーターの方で全てを把握するのが困難な状態でした。その上パートナーの数が増えれば紐づけ相手を選択するのも大変な状況になってしまいました。
そこでキュレータが自分で紐づけ操作をしなくてもパートナー側からプロジェクトを指定して紐づけ申請できるようにする逆転の発想の機能が紐づけ申請システムです。
問題点
エリアオーナー制度がCAMPFIREパートナー制度になって制度設計を整理したものの個々のプロジェクトの手数料設定はそれぞれで異なることが多くシステムが複雑化してしまう問題があります。内部統制の観点でイレギュラー稟議の機能を組み込んだり、機能強化を進めているところです。
またFAAVOを終了したことによって失った都道府県ごとのプロジェクト一覧ページのSEOやパートナーの実績を見るページも無くなったため、パートナーの活動を新規のプロジェクトオーナーに見せる動線が無くなってしまったのも個人的には大きな問題であると思っています。
最後に
CAMPFIREパートナー制度は未来と夢のある仕組みだと思いますので今後もさらなる進化を続けていきたいと思います。FAAVOの頃から続けてきた「全国の小さな火を灯し続ける」ために全国のCAMPFIREパートナーがより積極的に、自主的に、動いていける場が必要です。そうすればきっと地域の小さな火が大きなうねりとなって全国に広がっていく未来が描けると思います。そのためにはさらなる機能改善が必要で開発人材も必要となります。
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