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デモに参加してお金をもらう

デモの主催者は様々な団体に周知して参加を依頼します。その中には労働組合もあり、組合は各分会(職場ごとの組織)に動員を割り振り、参加した組合員には日当と交通費を支払います。自分はそんな労働組合の組合員でした。お金を支払うのは主催者ではなく、あくまでも動員した労働組合です。

デモの写真によく「○○労働組合」「○○労組」などののぼりが見えるのはそういう事情です。そこに参加している人の中には輪番などで割り振られたから、仕方なく来ている人もいます。

少なくとも自分はそういう一人でした。

デモだけでなく、春闘時期の集会もありますし、「自衛隊イラク派兵反対集会」などという非常に政治色の強いものもありました…。自分が全く支持しない共産党に近い組合でしたので、なんともいえない思いをしたものです。

一番心が折れたのは国家公務員の労働条件に関して、わざわざ上京し、霞ヶ関の人事院前をデモ行進するものでした。平日の昼間に有給休暇取って自分はここでいったい何をやっているのだろう…とやりきれない思いを持ったのを今も覚えています。国家公務員の労働条件は人事院勧告に従って決定されており、デモを行ったからといって変わるものではないのです。

あくまでもこれは労働組合員として動員された時の体験です。もちろん、手当など一切なく手弁当でそういったデモや集会に参加している人も当然います。本来はそういった方々のみで開催するのが筋ではないかと思うのですが、やはりある程度の人数が揃わないと様にならないので、労働組合に動員を依頼するということが行われていたのでしょう。

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