離婚前後親支援モデル事業
離婚の際の子どものための相談には、多くのアドバイスを求めることで、その後の生活が安心しておくれることがあります。最新の制度をご紹介します。
ひとり親の経済的自立支援策について:令和5年度施策概要より
この記事では、内閣府子ども・子育て本部が公開している「令和5年度におけるひとり親家庭への支援施策の概要」 (https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0a870592-1814-4b21-bf56-16f06080c594/03005900/20230401_policies_hitori-oya_14.pdf) をもとに、ひとり親の経済的自立を支援するための具体的な施策内容を紹介します。
1. 養育費確保に向けた取り組みの強化
(1) 養育費の「当たり前」を社会全体に浸透させるための環境整備
民法改正による父母の協議事項への養育費の明記: 離婚時の親の協議事項に養育費に関する事項を明記することを義務化し、養育費についての当事者意識を高めます。
高等裁判所における養育費等の算定に関する情報提供の充実: 養育費の算定に関する情報提供を充実させることで、当事者間の話し合いを促進します。
法制審議会における議論の進展: 面会交流と養育費の履行確保の関係性について議論を進め、具体的な制度設計を検討します。
養育費相談センターの体制強化: 養育費に関する専門相談員の配置や、地方裁判所との連携強化による、より質の高い相談体制を構築します。
(2) 公的機関による養育費確保支援の強化
養育費制度の周知啓発: 養育費に関する制度の周知啓発資料を作成し、周知活動を強化することで、制度の利用促進を図ります。
養育費履行確保支援業務の実施状況の把握: 各都道府県が実施する養育費履行確保支援業務の実施状況を把握し、課題の抽出と改善策の検討を行います。
地方裁判所における取組の充実: ひとり親家庭等を対象とした家事事件の手続案内等の充実や、関係機関との連携強化など、利用者の利便性向上を図ります。
2. 就労による自立の支援
(1) 就労支援の充実
就労相談・職業紹介・職業訓練の充実: ひとり親家庭等を対象とした就労相談窓口をハローワークに設置し、きめ細やかな就労支援や職業紹介、職業訓練の受講機会を提供します。
母子・父子家庭及び寡婦福祉資金貸付金(就学・就労支度資金)による支援: 就職活動や資格取得に必要な費用を貸し付けることで、就職活動を支援します。
(2) 働きながらスキルアップを図るための支援
高等職業訓練促進給付金・修学支援新制度の周知: 働きながら学びたいという意欲のある方が、安心して教育訓練を受けられるよう、経済的支援制度の周知を強化します。
保育の確保: ひとり親家庭の親が安心して就労できるよう、保育の受け皿確保に取り組みます。
(3) ひとり親家庭に対する就職氷河期世代支援
就職氷河期世代のひとり親家庭に対して、ハローワーク等による就職支援を重点的に実施します。
3. 子どもの生活と学びの支援
(1) 経済的負担の軽減
児童扶養手当の支給: ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進を図るため、児童扶養手当を支給します。
児童扶養手当受給者等に対する臨時特別給付金の支給: 物価高騰の影響を受けるひとり親家庭等に対して、臨時特別給付金を支給します。
低所得のひとり親家庭に対する高等学校等就学費の支援: 授業料に係る負担を軽減するため、高等学校等就学費を支援します。
母子・父子家庭及び寡婦福祉資金貸付金(修学資金)による支援: 子どもが高等学校、大学等に進学する場合の費用を貸し付けることで、経済的負担を軽減します。
(2) 学習支援・生活の支援
母子生活支援施設への入所支援: 相談・助言、就労支援、子どもの学習支援等を行う母子生活支援施設への入所を支援します。
地域における学習支援、生活習慣形成、体験活動等の充実: 子どもたちの学習支援や生活習慣の形成、体験活動等を充実させることで、子どもの健やかな成長を支援します。
4. その他
相談体制の充実: ひとり親家庭総合相談窓口を設置し、関係機関と連携しながら、ひとり親家庭からの様々な相談に対応します。
ひとり親家庭への情報提供の強化: インターネットや相談窓口を通じて、ひとり親家庭に必要な情報を提供します。
ひとり親家庭への支援員の配置: ひとり親家庭を訪問し、必要な支援につなぐための支援員を配置します。
これらの施策を通して、ひとり親家庭が経済的に自立し、子どもたちが安心して暮らせる社会の実現を目指しています。