孤独・孤立対策推進法の役割?
遂に平均0分に。
1日に10代、20代が固定電話を利用する時間らしい。
つまり使用していないということです。
ちなみに携帯電話でも3.3分。
だとすると……
64.1分のSNS 、つまりネット回線を通じてのコミュニケーションが当たり前の世の中なのです。
NPO法人「あなたのいばしょ」大空代表の講演をうかがっていました。
自殺対策や孤独・孤立対策に取り組み、
日本で初めて365日24時間のチャット窓口を開設した団体です。
世界30か国約700名の相談員で対応し、
匿名で相談でき(相談員も匿名)、
この3年間で70万件近い相談を受けてきたらしい。
その7割が10代、20代。
驚いたのは在外邦人にも対応しているとのこと。
現在、約130万人いらっしゃる中で死因の2位が自殺らしい。
外国の文化になじめず、
かといって、たとえ外国に相談場所があったとしても言葉の壁があることも多い。
そんな時、日本語のチャット相談に救われるというのは想像に難くありません。
自殺対策や孤独・孤立対策と聞くと電話窓口のイメージがありますが、
不安になる夜中にかけても窓口がやっていないことも多い。
そもそも最初に綴ったように、デジタルネイティブは電話に馴染みがなく、
電話を使って会話することへのハードルが高い。
考えてみれば、芸能人などを使った啓発ポスターが貼られていても、
そこに書かれた電話番号にポスターの前で、携帯を取り出し、当事者が電話することには無理がある……と、「はっ!」とさせられることだらけ。
彼らは政策提言も積極的にされ、
昨年の孤独・孤立担当大臣設置や5月に成立した孤独・孤立対策推進法は彼らのおかげによるものと言っていいと思います。
「大臣設置や法律制定に意味あるの?」と言われそうですが、
「ひきこもり」などのことを相談することが当たり前の社会になる空気の大きな一歩。
たとえば昔は、親の介護を施設に頼むことに対する偏見があったけれど、
介護保険法の成立から始まり、今では介護を他人に頼むことが当たり前の社会になっていったように。
少なくとも僕と母は救われております。