ある日、突然……
どうしてこんなことになったのだろう。
そう思う出来事は突然やってくることがあります。
解雇、介護、離婚、借金……人によってさまざま。
実はじわじわと忍び寄っていることもあるのですが、
日々の生活に追われていると気づかなんですよね。
いや、気づかないようにしている場合もあるなぁ。
最近でいえば、新型コロナウイルスもそうなのでしょう。
横浜港に停泊中のクルーズ船のニュースを観て「新型コロナウイルス」の存在を知った時、
「もっと早く降ろしてあげればいいのに…」
「風邪みたいなもんなんでしょ?」
など他人事のような会話を聞いた覚えがあります。
その後、日本が非常事態宣言の発令、オリンピック延期は想像もつきませんでした。
その後、僕の場合、旅取材は一切なくなり、
介護施設の閉鎖で母は1ヶ月以上、自宅介護など、てんやわんや、
ボイストレーナーのパートナーは、個人レッスンが全てなくなり、学校も閉鎖で、
10年以上真っ黒だったスケジュール帳が真っ白になるなど、
自分の仕事や生活に直接、影響が及んで事の重大さを知りました。
「自分で選択して歩んできたんだから……」
の「自己責任論」で済ませられるけれど、やりきれない。
かといって、この不満をどこにぶつけていいのかわからない。
「政治」に考えが向くこともあります。
短期で影響が出るものもありますが、
長期で、じわじわと影響を及ぼしてきたこともあるのですから。
コロナ禍直前に、政治の末端に関わるようになった僕自身も、町内で起きている事案を見聞きし、唸りました。
昨日、高橋伴明監督の映画「夜明けまでバス停で」を拝見しながら、
走馬灯のように自分の様々な記憶と重なり、
今も、いつそうなってもおかしくない自分事として物語に没入しながら脳に強烈に刻み付けられました。
走馬灯の中には、映画の中で何度も登場する「幡ヶ谷」で暮らした日々も入っています。
ちょうどコロナ禍に不安を抱えながらもパートナーと幡ヶ谷から笹塚まで散歩しながら桜を眺めて癒されていたなぁ。