未来を担う「教育」とは…
未来を変えるのは「教育」と耳にすることがあります。
そうなんだろうなぁとは分かっていても、僕の場合、漠然と思っているだけなんでしょうね。
ドキュメンタリー映画「世界のはしっこ ちいさな教室」を拝見しながら考えていました。
西アフリカはブルキナファソの首都ワガドゥグーに、小さな子どもなど家族を残し、
600キロ離れた僻地に赴任する新任教師は、公用語のフランス語で読み書きを教えるつもりでした。
しかし、約50名の子供たちの間にはモシ語はじめ5つの言葉が飛び交っています。
フランス語が通じるのは、かろうじて1人でした。
しかも少しだけ。
与えられた住居はスマホの電波が入らず、
電気どころか水道も通っておらず、
風呂も洗濯も川の水。
6年間の任期を想像し、途方に暮れます。
しかし、彼女は一語づつ、粘り強く教え始めました。
次第に生徒たちも熱が入り、昼間の授業だけでは時間が足りず、
彼女は街でソーラーパネルを1枚購入し、一つの小さなスタンドほどの電気を灯し、何人かの生徒たちは夜も学びにやってきます。
取材し続ける生徒たちの成長の一年は目を見張るものでした。
シベリアの奥地で、何頭かのトナカイに荷物を載せて遊牧民の元に現れる女性は到着するなり、雪をかき分け、ゲルのようなテントを建てました。
いくつかの遊牧民家族の子どもたちに10日間、読み書きを教えるのです。
詩を教材に使うのですが、子どもたちは興味を持ちません。
そこで歌を作らせるなど、子どもたちそれぞれの興味を探りながら授業を進めていきます。
徐々に子どもたちの目が輝き始めました。
10日間終わると彼女は、テントを畳み、また、別の場所へと移動していくらしい。
まるでサーカスのテントのように。
一年の半分以上は水に浸かっているバングラデッシュのある小さな村で、
船を教室にしている若い女性教師。
子どもが若いうちに結婚させてしまう親が多く、まだまだ女性の地位も低い。
これからの女性には教育が必要だと奮闘します。
時には教室に乗り込んできて、家族の用事を優先して連れて帰ろうとする子どもを守ることも。
その後も親を説得しながら中学校受験を突破させていったのです。
世界で奮闘する3人の女性教師の覚悟にハッとさせられ、
改めて思いました。
未来に「教育」は欠かせないと。
写真はブルキナファソはワガドゥグーのカフェのベンチで勉強していた子ども。