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メキシコシテイの救急車事情

友人はニューヨークで大怪我を負い、救急車で集中治療室に運ばれた際、言われたらしい。
「1000万円近くかかるけど保険は?」
 意識が朦朧としている中、それだけははっきり憶えているのだとか。
 
健康皆保険制度の日本では考えられない会話だけれど、
公的な関与を嫌い、自己責任の考え方が主流のアメリカでは普通のこと……と、この話を始めると長くなるので別の機会に。
 
今日、メモしておきたかったのは救急車の話。
ドキュメンタリー映画「ミッドナイト ファミリー」は、メキシコシティの救急車両の実情が描かれています。
 
メキシコシティは中南米メキシコの首都。
約900万人の街で公共の救急車の数は40台程度しかありません。
東京都が約930万人なので、東京に当てはめてみると想像がつきやすい。
ちなみに東京都が保有する救急車は約230台。
 
当然、40台では間に合わないので民間の救急車が存在します。
それを生業にして生活する一家は、救急車の要請無線に耳を澄ませ、家族総出で現場に直行する日々。

トラブルも多い。
救急車両の料金を請求しても、支払えず、泣き寝入りになることも多く、3日間無収入のこともあります。
 
「この救急車は高いんでしょ?」
「でも公共の救急車は来ませんよ」
 血を流しながら始まる交渉、
他の民間救急車と患者を取り合うために繰り広げられるカーチェイスなど日本では考えられません。
 
こうした世界の現実を知ってから、改めて日本社会を見渡すと気づくことも多いんですよね。

写真はメキシコ滞在中、朝食で食べていた「タマレス」。
カロリーが高い「ビタミンT(タコス、トスターダなど)」とも呼ばれるメキシコの食事の一つ。
メキシコは肥満率が高いんだよなぁ。
この話も長くなるので別の機会に。

 
 

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