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旅先の生活サイクル

5時頃起き、
コーヒーを淹れ、文章を綴り、
8時頃朝食を済ませ、
メールや雑用などをこなし、
10時頃、ふらふらと散歩に出かけていきます。
晴れの日は気の向くままに歩き、
疲れたらカフェ、いや、できれば地元の人が集いそうな喫茶店、
なければコンビニか自販機で缶ジュースでも買って公園など座ることのできる場所で休み、
雨の日はコミュニティバスを含めた公共交通機関に乗り、映画館や美術館または歴史民俗資料館、図書館または本屋へ。
途中、昼食を挟むけど、午後も似たような過ごし方です。
夕方、その街に銭湯があれば立ち寄り、
帰りに定食屋などを見つけて一杯飲みながら早めの夕食。
ホテルに戻り、歯を磨き、ベッドにごろり。
ネット配信で映画かドラマを観るか本を読んで、眠ってしまいます。
早ければ8時過ぎに寝ていることもあります。

旅先の生活スタイルについて聞かれて、そう答えると、
「今、うかがっていると誰とも話していないですよ。
取材にならないですよね?」
先方は怪訝そうにおっしゃいます。

人見知りなので基本的に話しかけられなければ、こちらから話しかけることはしません。
せいぜい、あいさつとお礼とご飯などの注文くらい。

もちろん、取材のテーマが決まっている旅や現地に知り合いがいれば、また違った旅になりますが、
基本的に、僕の旅は散歩がテーマなので、こんな感じです。

ヴィム・ヴェンダース監督作品の映画「PERFECT DAYS」。
平山(役所広司)の生活サイクルを見ながら、ふと、旅に関する質問のやりとりを思い出しました。

平山の生活リズムは僕にとって理想的です。
もちろん、彼にも様々な背景や葛藤はあるのだけれど。

彼の仕事相手になる公衆トイレも好きだしね。
平山が清掃を担当するのは日本財団のプロジェクト「THE TOKYO TOILET」で建設された渋谷区内の公衆トイレ。
映画も、そのプロジェクトからスタートしているんですよね。

写真は恵比寿にある片山正通さんデザインのトイレ。

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