天地返しとは?
僕が管理している水稲用の田んぼは水はけが悪い。
養蜂場所に近いので、ミツバチの様子(冬籠りに入ったようです)を見に行くと、いつも見るのですが、なかなか水が引いていかない。
よって「天地返し」と呼ばれる土壌の手入れが、なかなかできないのです。
おっ、そろそろイケるかな……と思うと、僕のスケジュールが合わず、延ばしているうちに、また雨が降って水が貯まり、なかなか乾かないという具合。
こうして、延び延びになっていた「天地返し」の作業が、昨朝、雨が降る前にできました。
そもそも、どうして「天地返し」をするのか。
一つは肥料の蓄積層を掘り起こすことで分散させ、日光や風雨にさらし、
土壌微生物も活性化されるらしい。
来春、畔塗(あぜぬり…水をはった後、水が漏れないように泥で塗り固めること)するので、作業用トラクター分だけ2メートルほど開けるよう先輩からアドバイスだけ受けてからトラクターを田んぼに入れます。
「あれ?このレバーなんだっけ?」
記憶力の悪い僕は、半年ほど経つと操作が一部あやふやに。
それでも一昨年よりは昨年、昨年よりは今年と少しずつですが、身体は憶え始めているようで、「そうだった、そうだった」と自然に手が動くようになってきました。
トラクターのスピードと同じで、ゆっくりとゆっくりと進んでいる感覚です。
最初だけ見ていた先輩も、「終わったら、駐車場に置いといて」と帰っていき、だんだん、一人でやる時間の方が長くなってきました。
来年は先輩方の時間を取らせないよう自立できるよう目指します。
少しずつ進んでいく高い目線から、おこした田んぼに小さな鳥が虫を求めてやってくる様も楽しい。
とはいえ、あいかわらず鳥の名前を憶えられません。
シジュウカラとも違うし、ハクセキレイほど尻尾が長くもないし……と思っていると、大きなハシブトガラスがやってきて逃げていきます。
鳥のアプリでも入れようかな。
田んぼに一人で作業する時間に不安より心地よさを感じるようになってきたことが嬉しいです。