陰湿な雰囲気の写像について

陰湿な雰囲気の写像について

大学1年生の時に、友人から誘われて教育サークルの手伝いで中学校の不登校支援を手伝った。そこの中学の英語科の先生が僕の中学時代の先生ということがわかり驚愕した。聞くところによると来月結婚されると言うことだから二度びっくりした。

ところで、僕の中学の英語科の先生は何名もいたが、だいぶ太っていて雰囲気が陰湿で事あるごとに学生を叱責することから、学生からの受けがあまり良くなかった印象がある。

あるときその先生が階段をゼーゼーと登っていると学生が陰口をいい、とこあるごとにそれが発生したらしい。おそらく同僚の教員間でも受けは良くなかったのかもしれない。

かなり早期に中学教員を退職された。

長年の僕の経験から察すると、あの先生は学生時代にもいじめられて陰口を叩かれ続けていたのだろう。あの独特な陰湿性はそこからくるものではないかと思う。教員は国家資格なので科目の勉強の他に教育系科目や法令を頭に入れていなければいけないはず。勉強で見返してやろうとして教員になったのではないか僕は思っている。

そういえば小学高学年の時に、少しガタイが大きい女子がいて何かにつけていじめられていたのを思い出す。そして、なんだか雰囲気も例の教員と近しいものを今となって感じている。

独特な陰湿な雰囲気を感じるのである。

公立はそんなものだろうと思って小中の陰湿さがあって、同窓会には出席しなかった。聞いてみると僕の周りの友人も行ってないと言う。

類は友を呼ぶのか。

ところで、漱石の「こころ」と言う作品には主人公がのちに先生と呼ぶ人があった。その時になぜか惹きつけられる陰湿な何かを感じて、その人を先生と呼ぶことにしたのである。

その後、先生の友人Kとの問題が遺書に書かれていたと言うことは周知の通り。

つまり、先生から発せられる陰湿な雰囲気というのはその人の底知れない闇の写像なのではなかろか。

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