37日目_濃霧の先【ジョージア/カツヒ】
3/2(木)
今日は早起きしてカツヒの柱に向かう。
※カツヒの柱というのは高さ40mの大きい岩の上に修道院があるというびっくりスポット
ぼちぼち準備しようかなと思っていたら子どもたちが集まってきて朝からちょっとだけ遊んだ。
本当に子どもは元気で、エネルギーをもらえる。
昨日から一緒だった日本人のご家族はジョージアに住んでいるらしいので、また来るときは連絡させていただきますとお別れをし、クタイシバスステーションへ向かう。
バスステーションへ
カツヒの柱はクタイシのバスステーションからチアトゥラという街に向かうミニバス(ジョージアではマルシュルートカと呼ぶらしい)に乗って途中下車するらしい。
まずはバスステーションだが、これがまた遠い。
距離にして5kmくらい、大体55分位の道のりだ。
また、首都であるトビリシはグーグルマップでバスの経路が出たのだが、クタイシはバスの経路検索ができないようだ。
英語での表記も少ないため、ジョージア語を読めない私にとってはバスは有効な選択肢とは言えない。
しかしクタイシバスステーションへのバスだけは昨夜クリスティーナ(ドミトリーのオーナーの孫娘)が教えてくれていたので、その情報をもとに向かってみることにした。
なんでも真ん中にモニュメントがある大きいロータリーから出ている「1番」のバスに乗ればバスステーションに着くらしい。
ここで待つこと10分、「1R」と表示されたバスが到着した。
これがクリスティーナの言う「1番」なのか判断に迷ったため、何故かバスを降りてタバコを吸っている運転手さんに聞いてみると、「オーケーオーケー」とのことだったので、そのまま乗り込んだ。
バスで20分、昨日は大変な思いをして歩いていったバスステーションに到着した。
クタイシバスステーション
ここでは色んな行き先のミニバスが集っており、例のごとく何度も人に聞いてチアトゥラ行きのバスを見つけた。
今日は雨予報だったものの、ここまでは何とか降らずに耐えてくれていたのだが、バスに搭乗するとすぐに雨が降ってきた。
傘はないのだが、最悪登山用のエマージェンシーシートがあるから大丈夫だろと気を落ち着かせる。
ちなみにバスは9:00〜17:00の間で1時間おきくらいに出るようなので、念のため8:35くらいには到着したのだが、9:00前くらいから何やら乗客と運転手が言い合いしてて(普通の会話かもしれないが、圧があった)結局出発は9:25頃だった。
無事につくのか心配だったが、マップ上は正しい方向に進んでいるようだ。
白くなってくる風景
クタイシを出てから一時間後にゼスタポニという街でしばらくバスが止まったのでピザを買って食べた。
そして程なくして出発。
カツヒまではなかなかの山道が続いた。
カツヒの柱に行くには、途中下車しないと行けないため、近くになってからマップを注意して見ていたのだが、降りるポイントの手前くらいで運転手さんが声をかけてくれた。
「おい、カツヒに行くのならもうすぐ降りないといけないぞ」
恐らくジョージア語でこんなことを言ってた。
お礼を行って下車。
ここからは徒歩で向かう。
思っていたより険しい道
下車したのがここ。
雪の白さもあるのだが、霧も出ていて見通しが悪い。
とはいえカツヒの柱までは一本道なので、そろりそろりと歩いていく。
幸いにも歩くところはアスファルトだったのでそこまで苦労はしなかった。
だが、途中から雪が増えてきた。
この段階で少し靴がヤバくなってきた。
私の履いている靴はポンプフューリー、歩きやすいように世界一周前に調達したものだ。
しかし通気性のためか左右に2箇所ずつ、2足で計8箇所穴が開いているので雪がめちゃくちゃ入ってくる。
初めのうちはその度に靴を脱いで出していたのだが、もう途中からめんどくさくなって足元の快適さは捨てた。
そして更に険しくなる道
幸いにも気温は4℃ほどあり、寒くはないのだが、いかんせん視界と足元が悪い。
道を間違えたのか少し不安になってきたその時、視界に巨大な岩が現れた。
カツヒの柱到着
ついに到着である。
雪の白さと霧の白さでかなり物々しい雰囲気になっていた。
近付いて門の中に入る。
霧のため頂上付近が白くぼやけている。
ブログやTwitterで紹介されている「青い空に浮かぶ見事な岩」という感じには見えなかったが、独特な雰囲気を味わうことができた。
真ん中あたりにハシゴがあるのが見えるだろうか。
このハシゴを使って頂上へ行くらしい。
直ぐ側に建物があり、椅子で少し休憩をとらせてもらった。
ここはミュージアムになっているようなのだが、雪のせいか閉まっていた。
すごい雰囲気を持った場所だった。
行きと帰りを含めて私以外の観光客は一人もおらず、まさに隔絶された聖地という感じだった。
帰り
当たり前だが、来た道を戻る。
ちなみに帰りは雨が降ってきてしまい、エマージェンシーシートを使うことにした。
かなり強めの雨もきたので本当に持っててよかったと思った。
いつ到着するかわからない行きよりは帰りは早いもので、あっという間に下車地点に到着した。
帰りのバスを待つ
クタイシへのミニバスはさっき降りた所で反対側の車線を走るミニバスに乗るらしい。
雨は止まず、エマージェンシーシートを被ったまま待った。
暇すぎて自撮りしたら新手の怪異のような写真が撮れてしまった。
このエマージェンシーシートは優秀で、実は少し透明になっている。
つまり被ったまま外の様子を見ることができるのだ。
車の音がするたびにミニバスじゃないかチラチラとシートの中から伺って待った。
ちなみに、ここに来るミニバスはクタイシ行きの他にゼスタポニ(クタイシからカツヒに向かう途中、休憩があった街)行きもあるらしく、ゼスタポニ行きに乗ってしまった場合は当たり前だがクタイシに直接着かないため、クタイシ行きが来てくれると嬉しい。
しかし足元が寒い。
それにエマージェンシーシートをきちんと持っておかないと雨が入ってくる。
そしてミニバスが全然来ない。
待ち始めて40分が経過したくらいに一度ミニバスが通ったのだが、それはなんとカツヒ行きだった。
しかも珍しくローマ字でも書いてあったため、クタイシ行きと勘違いしてしまった。
※クタイシ(kutaisi)とカツヒ(ktskhi)はスペルがかなり似ている
カツヒ行きなんて、そんなのあるのかという驚きと、クタイシ行きじゃない絶望で辛くなってしまった。
やっぱり寒いのは良くない。
そして待つこと更に20分、ミニバスが来た。
もうこれがクタイシ行きだろうがゼスタポニ行きだろうが絶対に乗ろうと思っていたので何も聞かず即乗車した。
そして案の定ゼスタポニ行きだったのだが、ここで乗車した判断は正しかった。
ナイス判断
この判断がナイスだった理由は2つある。
・実はかなり疲れていたこと
・ゼスタポニからクタイシはかなりの本数が出ていること
である。
実はかなり疲れていたこと
文字通りだが、ミニバスに乗って初めて自分がかなり疲れていることに気付いたのだ。
寒くないと思ってたのに、暖かいバスに乗った瞬間身体の冷えを感じ、12kgのリュックを2時間背負っていた肩はかなり凝っていた。
濡れた靴は冷え切り、くるぶしから下はびしょびしょだった。
次のクタイシ行きがいつ来ていたかもわからないので、まずは暖かい車内に入ることができてよかった。
ゼスタポニからクタイシ行きがかなりの本数出ている
これはゼスタポニについてから判明して驚いたのだが、10分に一本くらい出ているらしい。
その辺のおじさんが話しかけてきてくれ、立ち話に夢中だったせいで一本逃したのだが、それでも直ぐに次のミニバスがきた。
そもそもカツヒ周辺を走るミニバスの本数がかなり少ないことを考えると、まずはゼスタポニ行きでもなんでも乗って、そこからクタイシを目指すべきである。
更にクタイシ→カツヒは12ラリ(600円)だったのだが、カツヒ→ゼスタポニが5ラリ、ゼスタポニ→クタイシが5ラリと、2ラリ(100円)安かったのもよかった。
こうして無事クタイシ到着した私は、まず暖かい食べ物を食べに行った。
これはケバブサンドを更に鉄板でギュって焼いたやつ。
中にはたくさんのお肉に加え、トマトとかパプリカなどのジューシーな野菜も入っており、めちゃくちゃ美味かった。
暖かい食べ物は本当に偉大だなと思った。
クタイシ駅へ
クタイシバスステーションとクタイシ駅は4kmくらい離れており、とてもじゃないが雨の中歩ける距離ではない。
しかし私はもう一度バスに乗っている。
今朝乗ったバスの反対方向に乗ればいいのだ。
今朝乗ったのは「1R」だった。
ちょうどよく「1L」というバスが来たのでそれに乗車。
もちろんクタイシ駅前まで行った。
勘が冴えわたっている。
クタイシから次に向かうのはバトゥミという街。
海沿いということで雰囲気がガラッと変わる。
ここでアリとニノの像という、時間がきたらすれ違うようになっている像を見るのだ。
クタイシからはバスだと1,000円くらいするのに対して電車だと100円でいけるので、電車に間に合って本当によかった。
道のりは約5時間なので、到着間際は辺りが暗くなっていた。
さて、長くなったので一度終わろう!
ありがとうクタイシ!
つづく!