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45日目_使徒【イギリス/ニューカッスル】
3/10(金)
ニューカッスル空港に到着!
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ここでは、入国に少し時間を取られた。何故か例の自動改札に弾かれ、人の居る入国審査に誘導されたのだ。
入国審査
有人改札では早速懸念していたイギリスから出国するチケットの提示を求められたが、もちろん取っていない。
イギリスでの目的を果たした上で日程的に可能なら船でオランダに行こうと思うのだが、それがいつになるかわからないからである。
※目的は明後日の日記で!
いぶかしげな顔をされ、質問が続く。
※以下係員さんが太字
「なんのためにニューカッスルへ?」
エンジェル・オブ・ザ・ノースを見るためです。
「嘘でしょ、そのためにわざわざ来たの!?」
※これは疑ってるわけではなく笑いのニュアンス。がっかり観光スポットとして国内では認知されがちなのだ。
巨像を巡って旅をしてるんです。(ここで過去の巨像の写真を見せる)
「なるほどね。じゃあいつ出国する予定なのか教えてもらえる?」
それもわからないです。
でも、3/17にドイツで妻と待ち合わせがあるのでそれまでには出ます。
「あら、奥さんがいるのね。何故一人で旅を?」
妻は日本で仕事があるからです。
「それでドイツで合流なのね」
はい。なのでイギリスからはきちんと出ていきます!
「それはいつ?」
それは決まってません。
「出国の航空券の予約はしてないのね?」
そうです。あ、でも妻の航空券ならあります。
(ここで思いつき、妻の関空→フランクフルトのチケットを見せる)
「ふーん・・・(しばらく考え込む)
まぁいいわ!ようこそニューカッスルへ!」
ちょっと端折ったが、こんな感じで通れた。
焦った。
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メトロ
ニューカッスル空港から市街へはメトロが通っているらしいのでそれで向かう。
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とりあえず中心街ぽいところ(central station)の切符を買って乗車した。
当たり前だが、車窓を流れる景色がヨーロッパの街並みだった。
これからどうしようか。
時刻は15:30、迷っていた。
今日はゆっくりして明日エンジェル・オブ・ザノースを見に行くか、それとも今日このままいくか・・・
一旦ルートを調べてみると、このメトロで当初降りるはずだった駅で降りず、中心よりもちょっと先まで行って、そこからバスで20分くらいとのこと。
それだったらもう今日行こうと決め、central stationではなくgateshaedで降りた。
ここからは21Angelというバスにのる。
終着地が最寄りではないものの、わかりやすいバスだ。
ニューカッスルはグーグルマップが使えるので移動は余裕である。
到着
巨像あるあるの「少し手前から見える」も体験し、無事到着。
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まずはその造形に心を奪われた。
天使の名を冠しているが、初めに受けた印象はエヴァンゲリオンの使徒だった。
少し恐ろしさも含んだ感情の揺らぎを感じる。
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※あとで調べてみるとエヴァンゲリオンの使徒は英語圏だとAngelと訳されているらしく、あながち間違いでもなかった
高さは20mとそこまで巨大ではないが、横幅が54mとかなり大きい。
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「太古に作られたロボット」という印象を矛盾ごとぶつけてくる鋼鉄製のボディ
しなやかな曲線
空を切り裂く翼
背後から差す西日
豊かな自然に囲まれたロケーション
すべてが完璧だった。
完璧な巨像体験だった。
「巨像は大きさではない」というインドで世界最大の巨像を見て以来少しずつ回復してきた価値観が一気に全回復した。
やっぱり巨像はいいなと想った。
私が巨像にハマったのも、こういう少し怖いような、人間が作ったのに人間離れしている存在感が好きなのだ。
恐怖にも尊敬にも憧れにも似ているある種の神聖さが巨像にはある。
それはきっと「作る」と決めてから沢山の人の沢山の想いが乗っているからなんだろうな。
私もいつか大金持ちになったら巨像を建てたいと思っていたのだが、もう少し解像度が上がった。
主催/協賛問わず、熱い巨像プロジェクトに参加したい。
沢山の人が思いを込めるような、それが脈々と人々に引き継がれ、時には形を変えるような。
そんなプロジェクトに参加してみたい。
きっとお金があっても一人ではできない。
そんなことがなんとなくわかった一日だった。
その後
またニューカッスル市街へ戻る。
晩ごはんはファーストフードで済ませた。
ホテルは一番安い所を借りた。
物価が・・・高い!
歩いているだけで美しい街並みの代わりに、生きているだけで今までの国では考えられないほどお金がかかる。
これは本当に動き方を考えないと厳しいかもしれない。
つづく!