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日本人は恋愛下手?その歴史的な理由
日本語には「恋愛結婚」「お見合い結婚」という言葉がありますよね。
これ実は、英語圏には無い言葉なのです。
これが何を意味するのか、そして「「恋愛下手」にどう繋がってくるのかを説明します。
現代の日本では、恋愛して結婚するのが当たり前のように思われていますが、
実はこれ「ロマンティック・ラブ・イデオロギー(Romantic Love Ideology)」と言いまして、明治期に欧米から輸入された「主義」なのです。
かつて日本は、お見合い結婚が当たり前だった
もっと言えば「恋愛」という言葉も、江戸時代までは無かったんです。
「恋愛」はRomanceの訳語で、これも明治期に輸入されたんですね。
じゃあ江戸期までの日本人は恋愛しなかったのかというと、もちろんそんなことはないわけで
男女の色恋を扱った詩歌や文学がたくさんあるわけですが、言葉としては例えば「思慕の情」とか
「お慕いしています」みたいな感じで、「愛しています」は無かったわけです。
(だから、現代の私たちも日常的に「愛してる」ってめちゃくちゃ言いにくいんだと思う。DNAに刻まれていないから)
で、結婚はどうしていたかというと、それはもちろん「家と家業(ほとんどが農家)の存続のため」です。子孫という働き手の確保のためでした。
そのため、好きな人がいようがいまいが関係なく、家(親)同士が組んだ「お見合いをして結婚」
というのは、日本人にとってごくごく当たり前の習慣だったのですね。
だから「駆け落ち」とか、そういう言葉も一方であるわけですね、
恋人同士が、親の決めた結婚から逃げるためにそうする必要があったというわけです。
「恋人」がいないことを悩む人は少なかった
国立社会保障・人口問題研究所の調査によるデータを参照しますと、
1930年代~40年代まで、全婚姻数のうちお見合い結婚は約70%、恋愛結婚は15%未満でした。
その後、1960年代に数字が逆転し、お見合い結婚の数は減り続け、2010年代では6%未満になっています。
(もっとも、結婚相談所での出会いであることを公言していない婚姻がたくさんあるはずなので、結婚相談所=お見合い婚だとすると、この数字はあまり信ぴょう性が無いかなとも思います。)
別の民俗学的な資料では、歴史的に日本人は恋人ができる人のほうが少数派で、
「結婚は家と家の取り決めだから(できる)」ということで、恋人ができないことに悩む若者はあまりいなかったらしいです。
有名な柳田邦男の民俗学研究でも、日本はかつて乱交(夜這いや村祭りなど)の風習があり、性的に奔放だったことがわかっています。
こうした性的に「野蛮な」風習を先進諸国に知られることを恥じた明治期の政府が、大慌てで欧米風のロマンティック・ラブ・イデオロギーの普及に努めた、とも言われています。
欧米人はなぜラブ・ロマンスが似合うのか
ちなみにキリスト教圏の欧米諸国というのは、「姦淫してはならない」の戒律があり、
アダムとイブの「産めよ増やせよ地に満ちよ」の一夫一婦制の歴史が長いですから、
「セックスするためには結婚しなきゃいけない!」という強迫観念がものすごいです。
(キューブリック監督の戦争映画「フルメタル・ジャケット」で鬼軍曹が「セックスしたければ結婚しろーーー!!」と若い兵士に叫んでるシーンが印象的だった)
そして一部の貴族階級を除いて、一般庶民は「恋愛結婚」が当たり前ですから、
恋愛をしてお相手を獲得するための表現能力が鍛えられてるんですね、日本人と比べて。
そうした、2000年くらいに及ぶ歴史的文化的民俗学的背景を全部無視して、日本人みんな恋愛上手になれ!って
たぶん、難しいんだろうと思います。
こうした事情も、(結婚願望がある人の数はそこそこいるにもかかわらず)
現代の婚姻数の減少に繋がっているのではないかと考えました。
結婚相談所は日本人に向いているシステム
そんなわけで、家同士による結婚の必要性が無くなった現代、
恋人いないけど、結婚というのを一度くらいは経験してみたいなあ~と思う人にとって、
結婚相談所というシステムは優れものだと思います。
恋愛の気分を味わうことができるし、そこらのマッチングアプリと違って、
お相手も「結婚を望んでいる人」しかいないわけですから、大変効率的です。
ときどき「誰でもいいから結婚したいというわけじゃありません!」と言う人がいますが
「誰でもいいから結婚しなさい」なんて、誰も言っていないです(笑)。
ただ、結婚してみたいなあーと思うことがあるなら、人生一度きりですから、
トライしてみてはいかがでしょうか?
と思うのです。
恋愛がうまくいかないのは、あなた個人に問題があるとは限らない
心理屋として私が言いたいのは、
恋愛や婚活が上手くいかなくて悲しい思いしている人がいるとして、それはあなたが「愛されない」
ってことじゃないよ、ということです。
単に、西洋由来の、現在主流の「恋愛結婚主義」があなたに合ってないからかもしれないよ?
と言いたいのです。
私は元来、セラピストですから、クライエントを幸せに導くことが仕事です。
そして人を愛したいと思うことは、とても成熟した人間の欲求ですから。
ぜひ、諦めないでほしいのです。
いやー、こんな歴史的背景から説明する婚活カウンセラー、たぶんいないし(*´▽`*)
でも書きたかったので書いてみました。
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独身の皆さまの声を聴かせてくださいね!お待ちしています。