「休職OL、ちびまる子ちゃんと歌川広重を感じる旅をする」の巻
仕事に疲れ、休職中の現在。
お金はないけど時間はある大学生状態。
神戸から実家のある埼玉に帰省するにあたり、新幹線は高いし、夜行バスはつまらないし、あえて電車で向かってみようと思い立った。
一気に行ったら11時間以上かかり、寄り道する余裕がないので、中間の静岡で一泊して2日に分けて電車旅をすることにした。
まずはレトロ純喫茶で一泊
1日目はゆっくり昼に家を出て、寄り道せずに6時間ちょっと電車に揺られ、神戸から静岡駅まで。大好きなさくらももこさんのエッセイを読んで静岡への気持ちを高めながら向かった。
疲れと暖房で気持ち悪さを感じながら静岡駅で降り立ってびっくり。想像の5倍は栄えていた。
宿は、「泊まれる純喫茶ヒトヤ堂」という、以前から気になっていたゲストハウス。喫茶店の奥が宿泊スペースになっている。今っぽいよね。
せっかくなので宿周辺を散策。
銭湯には目がないので、近くの桜湯という銭湯でひとっ風呂。
そのあと青葉横丁という、静岡おでんの飲み屋が立ち並ぶ通りに行ったが、節約のためにぐっと我慢し入店せず。
代わりにセブンでお酒を買って、1日目は終了。
2日目、歌川広重に思いを馳せる
昨夜食べれなくて悔しかった静岡おでんをどうしても食べたくて、朝ごはんに食べに行った。
静岡では昔駄菓子屋でおでんを売っていて、子供たちが食べていたらしい。まるちゃん(さくらももこさん)もそんな生活をしていたのかなぁ、と想像しながら食べた。
お次は由比駅へ。
お目当ては由比漁港で食べられる桜海老のかき揚げ丼。
ここまでは緩い旅だった。この後過酷な旅になるとは思いもせず呑気に食らっていた。
せっかく来たので宿場町を見たいと思い、バッグ3個の大荷物を抱えながら東海道五十三次のひとつである由比宿、さらにその先の蒲原駅まで歩いた。(最初に降りた由比駅から蒲原駅までで3.5km)
足よりも大荷物を背負った肩が悲鳴を上げていた。ここで終わりでも全然よかった。
しかし、歩きながら聞いていた歌川広重の解説動画に感化され、東海道の旅に憧れを抱き、さらに2.5km先の新蒲原駅まで歩くことを決意した。
新蒲原駅の近くにはもう一つの宿場町「蒲原宿」もあるので、宿場町から宿場町へ歩いたという実績にもなると思った。休職中の後ろめたさから、何か達成感が欲しかったのかもしれない。
宿場町と宿場町の間のただの道は、それはもうきつかった。12月なのに一人汗だくになりながらなんとか蒲原宿に到着。
蒲原宿では、外観は洋風、内観は和風の元歯医者さんの建物を見学して、案内のおばちゃんと仲良くなったり、元旅籠屋の建物でお茶を飲んだりと、それなりに楽しんで、静岡旅は幕を閉じた。
2つの宿場町で疲労困憊してしまったので、参勤交代ってどんだけ辛いんだと気が遠くなった。
その後は、4時間半電車に揺られ実家の埼玉へ。
結局、電車代と宿泊費を合わせると新幹線よりもお金がかかってしまった。
でも、いつも通過点である静岡を旅する機会は、この先の人生でも滅多にないと思うので、いい選択だったと思う。
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