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「この街が大好き」な人たちが住む街に、住み始めました。

思い切って24年間生まれ育った関東を飛び出し、神戸に住み始めて4ヶ月が経った。


神戸に初めてきたのは、去年。

私がここに住み始める前に、神戸にきたのはたった一回。

去年の10月、修論の調査で関西3都の銭湯を周遊していて、初めて神戸に降り立った。

第一印象は、「横浜よりショボいな。」だった。

でも、その日泊まった宿の近くの水道筋商店街はとても印象に残っていた。こんなに元気な商店街が日本にまだあるんだ、と。


余談だが、私は商店街が好きだ。でも今の地方の商店街の多くがシャッター街になっていて、せいぜい生き残ってるのは東京のように人口が多い都会で、たまたま再開発されなかった地域だけだ。

今、商店街が元気に生き残ってるだけでも珍しい。だから、”最新のものがすぐに消費されていく東京”にある商店街は、最近の昭和レトロブームやインバウンドの流入(コロナ前)によって、どんどん観光地化していて、原型が残っているというよりは”意図的に残されている”、いわば街ごと博物館に展示されている感じ。

観光地化されていない場合は、チェーン店だらけになっているイメージ。


だから、初めて水道筋にきた時に、こんなに元気な商店街が、残されているのではなく、ちゃんとまちの人に必要とされてあり続けていることに驚いた。そして、こういう街に住めたらな〜と思った。


この時は、まさかその半年後にその宿の目の前のマンションに住むことになっているとは思わなかった(笑)


神戸人は神戸が大好き

神戸に住み始めて、日に日に神戸が好きになっているのを感じる。4ヶ月目にして気持ちはすでに立派な「神戸っ子」。

去年来た時にはわからなかった住民ならではの神戸の魅力は、なんでもちょうどよくあって、住みやすいこと。海も山も都会も観光地もなんでもある。粋な商店街も港町のおしゃれな街並みもある。しかもそれがすべて近くに凝縮している。

職・住・遊すべて近いことがこんなに住む上での満足度をあげるとは思わなかった。しかも規模が大きすぎないのがさらに住みやすい。

神戸市民が兵庫県民とは頑なに言わない気持ちもわかった気がする(笑)


優しく受け入れてくれた「水道筋」

住んでいるのは神戸の中心地、三宮からJRで一駅。

そこに先述の水道筋商店街がある。

ここに住み始めてすぐの時、水道筋の魅力を物語るエピソードがある。

「カフェあんご」という路地裏の小さいおしゃれなカフェに入ってみた。そこには可愛いママがいて、関東から来たというと、満面の笑みで「水道筋へようこそ!!なんか困ったらいつでも言って!」と言ってくれた。初めての関西生活で、不安もあった私にとって本当に救われた一言だった。

こんな感じで、このあたりの店に入ると必ず店員さんやお客さんと会話が生まれる。今までお店の人と個人的な会話をする文化がなかった私にとって、全てが新鮮だった。

しかもこの商店街、名店が多い。店内の雰囲気も味もかなりレベルが高い。なのに安い。

そんなわけで、休日は「今日はあんごのママに会いに行こう!」「今日はプチで洋食を食べよう!」「今日は灘温泉行った帰りにモンクで一杯やって行こう!」などと近所巡りに勤しみ、すっかり水道筋の虜になってしまった。

水道筋は、一見地元コミュニティで閉鎖的な感じなのかなと思わせるレトロ感もありつつ、実はよそ者も優しく受け入れてくれるオープンな街なのだ。

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水道筋を愛する人たちによる、水道筋を愛する人のための本

こんな風に水道筋の虜になっているのは私だけではないみたいで、その証拠に「水道筋読本」がある。

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これは水道筋が大好きな20数人が自分にとっての水道筋を語る、エッセイ本。詳しく知らないが、確か去年か今年に作ったらしい。

これを読んでいると、こんなに人々に愛され倒している素敵なまちに住めていることが、本当に幸せだなあと感じる。し、自分もさらに水道筋が好きになる。

埼玉に住んでいたときも、東京の八王子に住んでいたときも、地元の人は、よそ者にいい街だねって言われると、「え、どこが?」って答える人が多かった。

でもこの街でいい街ですねっていうと、「でしょでしょ!そう思うでしょ!」と誇らしげに返ってくる。


そんな多くの人に愛され、必要とされ、大切にされている街に今住めていることが幸せだし、いつかこの街を離れるかもしれないって思うと早くも悲しくなってくる。

とりあえず少なくともあと1年はいるはずだから、ここ水道筋で春夏秋冬を過ごせるのが今から楽しみだ。

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