人物画の習作 パーツ5 茶髪
女性の茶髪を描く時の注意は、黒髪の場合とほぼ同じです。比較的簡単に描けます。
今回は、次のモデル写真を使って、茶髪を描いてみました。
(パブリックドメインQ: 著作権フリー画像素材集の中の『「目を指差す日本の女性会社員』より)
まず、この写真の一部を切り取って、下絵を作って、
(鉛筆下絵を水彩紙(ファブリアーノ 細目 SM)に転写したもの)
ここから、下書きの線を消しゴムでできるだけ薄くして、その上から水彩を塗り重ねると、下記のようになりました。
顔と衣服の描写は簡単にしています。
この絵も、先の黒髪の例と同様に、やや髪がばさついた感じです。もう少ししっとりさせたほうが良かったでしょう。
髪の形は櫛で整えた直後はこの図のように平滑で均一になっていますが、しばらく動いたりして時間がたつと乱れて、毛がいくつかの房の塊に分かれたりします。均質な状態よりも房に別れているほうが描くのは面倒ですが、そのほうが自然な雰囲気になります。茶髪の場合、髪が房に分かれているかどうかは、黒髪の場合よりもはっきり見えますので、描く時に注意する必要があります。
肌と髪の境界は、先に肌を(髪の毛との境界をぼかして)描いて、それが乾燥後、髪の毛が境界の肌にかぶさるように描くと簡単です。茶髪が肌の上にくると、肌の境界が茶髪の下に隠れて自然に見えます。髪の毛が肌にかぶさっている部分は、肌の色を少し濃く塗ると髪の毛の影のように見えて、立体感が出ます。
ところで、茶髪の髪色を絵の具で出すのはあまり簡単ではありません。
この時使った絵の具(ホルベインケーキカラー)は、次の通りです。
さらに、上図の下絵をもとにして、髪の状態を簡略化して、装飾的な絵も描いてみました。
少し色が強すぎました。
まとめ
茶髪の描写は黒髪よりはすこし難しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?