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丹後天酒まつり(1日目)

なにも決めてないけど、京都までは来た。


5月27日の午前9時。
京都駅前から天橋立行きのバスに乗る。

今日は天橋立とかで海を見れればいい。
そう思って乗った。

学生時代に舞鶴は観光したけど、
天橋立には行ったことがない。
それがこれから天橋立に向かう十分な理由だと思った。

久しぶりのバスの旅。
天橋立までの2時間は退屈かなと心配したけど、
途中で道の駅に寄ったりとなかなか楽しい。


この道の駅では丹波の特産品がいろいろ売っていた。


でもなにも買えなかった。
迷っているうちに出発時間になってしまった。

俺はいつもそうだ。
そういえば、3年前、言葉の企画に申し込んだときも〆切ギリギリだった。

でも、あのとき間に合ってよかった。
でなければ今日ここに来ることもなかったはず。


さて。

今回の旅の本当の目的地は『丹後天酒まつり』でして。

京都府の北部、京丹後市に点在する9つの酒蔵が
開かれ酒が飲めるらしい。



Twitterで知った。

行ってみることにした。
Twitterはいつもいろいろなことを教えてくれる。

まつりは2日間で、明日はTwitterのsuzu氏も来る。
ただ今日はひとりだ。
足がない。
スケジュールを見ると、今日開く蔵は駅から離れている。
蔵まで行くのは難しそうだ。

だから今日はとりあえず丹後地方に向かい
天橋立で海を見ていようと思った。
まつりは明日でいい。
「ならば明日行け」という声は、さっき書いた理由で封じることにした。

今日はむしろ海を見て、今後のことを考えたい。
東京ではできない発見があるに違いない。
それが海だ。
これまでも何度も海に救われてきた。

ところで。


バスはやっぱり退屈だった。

暇つぶしに天酒まつりのホームページを見ている。


あれ?


駅から歩いて行けそうな蔵があるじゃないか!!

『ハクレイ酒造』


丹後由良駅から徒歩7分。
丹後由良駅は今から行く天橋立駅から20分だ。

行ける。
ここに行こう。
名前がカタカナなのも気になる。

バスは、天橋立に着いた。


今となっては、ここは通過点だ。

ここから丹後鉄道に乗って、
はやくハクレイのある丹後由良に行きたい。


しかし天橋立の海はきれいだった。

水がこんなにも澄んでいた。


寺も立派だ。

イカも干してある。


もう少しここにいたい。


そう思ったときには電車の時間だった。



天橋立に未練というレンを残しながら、
俺はハクレイ酒造に向かう青松に乗った。


途中の駅には、こんなものがあった。

ハクレイ酒造の酒「酒呑童子」の広告。

そうか、ハクレイは「白嶺」だったのか。


海に沿って線路は続く。


その先には酒呑童子。


ああ、着いた。

丹後由良。
ゆらゆら丹後由良。


ここから、徒歩7分。


ドキドキしてきた。


前には大勢歩いている。


歩いているうちにどんどん人が増えてきた。


そうか、これはまつりだったんだ。
そう気付かされた。


お、さっき駅で見たロゴだ。


着いたよー。
ここだ!ハクレイ酒造。


ますは酒蔵見学をさせてもらう。


そして、飲んだ。

酒呑童子。

なにしろ4年ぶりの天酒まつりだ。
蔵人も飲み手も晴れ晴れしてる。

仕込み水もある。

味王で水を飲んで褒められたことがある。
だから、今日も水を飲む。
また褒められたくて水を飲む。

つまみもある。


天酒まつり、おめでとうございます!!

祭りが好きだ。
地元には天下の奇祭、御柱祭がある。
だけどこんなにすばらしいまつりははじめてかもしれない。

すこし、酔ったか。


そうなると、もう一軒行きたくなるもの。

酒蔵と酒蔵のはしご。

クラクラしちゃくねっ!

そして池田酒造なら行ける!と気づいた。



電車に乗ればすぐっぽい。

今日、2蔵も行けるとは思わなかったな。


ふたたび海に沿って酒蔵に向かう。


着いた。

ひがしくも。

酒のためなら人はこの距離を歩く。

徒歩12分。

それでもみんな楽しそうに話しながら歩いてる。

無言なのは俺だけだ。
遠い。つらい。
ひとりってなんなんだろ。

あぁ、やっとのぼりが見えてきた。

おいでおいでと揺れている。


着いた。

まつりだ。


こっちはこういうのがあった。


蔵ごとにいろいろあって楽しい。


これもおいしい。

これも。


飲み放題。


飲み放題。

犬も呆れる飲み放題。


ぜんぶ飲んだ。

そろそろ帰るか。


また駅までのあの長い道を歩くのか。

でも大丈夫。
だって帰りはこれがあるから。

さようなら。


ありがとう、この道。


ありがとう、丹後。


今夜は峰山に泊まります。

キッスイエン。

ちくわとへしこ。


月。


そしてはじまる丹後の夜。


明日は、いよいよ本番の天酒まつり2日目だ。

(続く)


(続かないかも)

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