自己紹介(私がスポーツ法務に関わる理由)
スポーツとの関わり
幼少期~小学生
私とスポーツの関わりは、「物心がつく前」まで遡ります。
私の実家では、野球好きな親の影響で、春と夏には必ずテレビで高校野球が流れていました。そんな環境で育ったので、私の中で野球は「好き嫌い以前に、そこにあるもの」でした。
他方で、私の地元には幼稚園生が入れる野球チームはなく、同じ園の友達と一緒に地元のサッカークラブに通っていました。
サッカーは、小学校低学年まで続けていましたが、リフティングが全然上達せず、なんとなく「自分は運動音痴だな…」と感じていました。(今思えば、単に練習量が足りなかっただけな気もします)
中学生~高校生
幼稚園生から通っていたサッカークラブは、友達が辞めていく流れでなんとなく辞めました。
小学校高学年になると、学校で部活が始まりましたが、当時、身長がクラスで1・2を争うチビで「いじられやすいポジション」だった私は、なんとなくスポーツから距離をおいていました。
そんな中、友達から誘われて器楽部に入り、中学・高校も吹奏楽部でトランペットを吹いました。
運動音痴という自覚をもっていた私は、体育の授業以外でスポーツをすることはありませんでしたが、通っていた高校の野球部の活躍や同世代の高校サッカーの結果は、常に追いかけていました。
ぼんやり考えていた「スポーツ法務」
私が入学した大学は、スポーツが盛んで有名でしたが、当時は司法試験の勉強でそれどころではありませんでした。
法科大学院で、「エンターテインメント・スポーツと法」という授業を履修したことがきっかけで、「弁護士になったら、何かスポーツに関わりたい」と考えるようになりました。
弁護士登録直前の事件
司法試験に合格すると、その後1年間、司法修習という研修期間があります。
私が司法修習生のころ、大阪の高校でバスケットボール部のキャプテンが自殺するという、非常に痛ましい事件が起きました。
私自身、高校3年間の部活でバーンアウトした経験があり、「厳しい指導」に疑問を持ち続けていたため、弁護士としてスポーツに関わる形が見つかった気がしました。
スポーツはプロボノ?
私が司法修習生の頃、すでにスポーツに関わっている弁護士はいました。
当時、直接お話を聞く機会に恵まれましたが、ある先生から「スポーツに関する仕事はプロボノ(稼げない)。まずは普通に弁護士の業務を経験して、それでも情熱があれば、そのとき考えなさい。」と言われました。
今考えると、「スポーツビジネス」に関わる業務であれば、プロボノでは無かった気もしますが、「スポーツ法務の前に、まずは、ひと通り弁護士としての経験を積もう。」と決め、私の弁護士人生がスタートしました。
響かない研修
2018年は、スポーツ界にとって、数々の事件がおきた1年でした(末尾の参考URL参照)。
これらの事件が報道された後、私は、弁護士が登壇する指導者向けの研修会に数回オブザーバーとして参加しましたが、研修に出席した指導者からは、
「あれダメ、これダメって、じゃあどう指導したらいいんだ…」
「弁護士は現場を知らないだろ(指導したこと無いだろ)…」
「現場は、そんな理想を語っている場合じゃないんだ…」
という反応が多くありました。
私は、こうした反応を目の当たりにして、「法律や理屈には限界があるな」と感じ、法律以外の「何か」を探すようになりました。
コーチングとの出会い
2019年の秋、異業種交流会の出会いがきっかけで、スポーツメンタルコーチ養成講座を受講しました。
この講座で学んだことは、別の記事で詳しく書こうと思いますが、ここでの出会いは、自分が探していた「法律以外の何か」でした。
MSBSでの学び
スポーツメンタルコーチ養成講座での学びが終わった後の、2021年1月から3月にかけて、MSBSで、スポーツビジネスについて学びました。
ここでの学びも、「現場の人の目線や感覚を知る」という点で、非常に大きな経験になりました。
現在の取り組み(2023年1月現在)
1.暴力・暴言・ハラスメントを消す
最近になって、ようやく暴力や暴言に頼らない指導方法に関するニュースや特集を見る機会が増えてきましたが、「厳しい」指導は、まだまだ残っています。
私は、2019年にコーチングと出会い、その後もアンガーマネジメントやペップトーク等、様々なコミュニケーションスキルについて学んできました。また、私の周りには、素晴らしいメンタルコーチが沢山います。
こうした仲間たちと一緒に、スポーツ界から暴力・暴言・ハラスメントを無くすため、研修やセミナー等に精力的に取り組んでいきます。
2.チームや競技団体の運営サポート
健全でクリーンなスポーツ界を実現するためには、競技団体やチームの運営も健全でクリーンになることが必要です。
そのためには、意思決定のプロセスをクリアにしておくことや、適切な金銭管理といったガバナンスの徹底が求められます。
これは、代表選手の選手選考についても同様です。
都道府県や市町村単位の競技団体の中には、法人格をもっておらず、事務局の連絡先は担当者の個人宅という状態の団体も少なくありません。
こうしたチームや団体の運営を支援することで、「現場」の方々の負担を減らし、より活動しやすい環境を整えていきます。
3.キャリアサポート
今の時代、「将来はプロになるんだから、学生のうちはスポーツだけやっておけばいい。勉強は二の次。」なんてことは通用しません。
プロスポーツ選手になるだけでも、非常に狭き門を突破しなければなりませんし、仮にプロになれたとしても多くの選手は30才前後で引退を迎えます(20代前半で戦力外ということも)。
人生100年時代と言われるこの時代、「自分から競技を取ったら何も残らない」なんて状態で社会に放り出されることほど悲惨なことはありません。
アスリートとして成功する・しないに関わらず、人生設計は必要です。
私は、コーチ仲間と一緒に、アスリートのキャリアデザインをサポート致します。
4.トップアスリートのサポート
今や、野球とサッカーだけでなく、バスケ・ラグビーなど、様々なスポーツでプロ化の動きが進んでいます。
アスリートがプロになると、肖像の利用、チームとの選手契約、SNSの利用、メディア出演など、様々な場面で契約や法的な知識が求められるようになります。
また、会社員(雇用契約)の状態から、個人事業主になるケースもあり、社会保険や納税手続きといった点でも違いが生じます。
こうした競技以外の面について、法律の専門家としてサポートしていきます。
5.アントラージュのサポート
スポーツ界を支えているのは、選手やチーム・競技団体だけではありません。指導者、トレーナー、コーチ、ドクター、薬剤師といった方々の支えがなくては、トップアスリートは実力を発揮できませんし、将来のスーパースターが誕生するには、ジュニアスポーツを支える指導者や保護者の方々の支えが必要不可欠です。
そして、アスリートを支える方々も、選手と同様、日々の練習やサポートの中で課題や疑問に直面しています。
私は、選手をサポートする皆さんからの相談にも対応致します。
最後に
このNOTEでは、スポーツ法務に関するトピックを中心に記事を上げていきます。
記事は、報道されている内容をベースに、できる限り「裏どり」をしながらアップしていきますが、誤りや不適切な内容があれば速やかに訂正致します。
なお、法律論に関する記載は、異なる見解や解釈もあり得ますので、「ひとつの意見」としてご理解ください。
参考URL
大阪の事件
2018年の事件
スポーツメンタルコーチ養成講座
MSBS
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