日本、グローバルで働く幸福度最下位!原因は学校教育にあり?
職場でのウェルビーイング(よい状態:幸せ)低下していませんか?
今回は、以下の記事に注目して考えていきたいと思います。
『18カ国・地域を対象に実施された「グローバル就業実態・成長意識調査-はたらくウェルビーイングの国際比較」の結果、日本は働く幸福度が最下位だった』という、とても残念な記事です。
この記事で指摘している問題点は、以下の3つです。
上層部の決定にはとりあえず従う、物事は事前の根回しによって決定されるといった、「権威主義・責任回避」
異質な他者と積極的に関わろうとしない傾向が顕著であり、職場における相互尊重の組織文化が低い
業務外の学習・自己啓発が仕事の選択肢の増加につながりづらい
これを読んで私が、ウェルビーイング学を研究してきた視点から、社会的な原因のひとつとして考えることは、子どもたちを育てる仕組みです。
とりわけ現在の学校で「幸せな仕事をするための」マインドセットが育っていない、という点です。
その理由は、以下にあります。
この記事でも問題にしている「日本企業の特徴」は、以下のふたつです。
上層部の決定にはとりあえず従う
物事は事前に決定されている
このふたつを、ウェルビーイング学の観点から考えると、以下の悪影響があります。
とりあえず従う → 主体性の劣化
自分には何の力もないと感じる → あきらめ・自己効力感の劣化
いずれも、ウェルビーイングを低下させる大きな要因です。
ところで、子ども目線でこれを考えてみると、学校はこうなっていませんか?(または、先生がこうなっていませんか?)
もしそうだとすると、ウェルビーイングを低下させる訓練を、子どもたちに12年もかけてしてしまうことになります。
その結果、みんなで働く「協働」の楽しさややりがいが感じられにくくなってしまいます。
(「みんなで」より「上が」を気にするマインドを身につけてしまう)
このマインドがなく、ウェルビーイングが低い場合、人間は20~30%も生産性が低下してしまいます。
そして、以下のスパイラルに陥ります。
ウェルビーイングが低い → 生産性低下 → 社内ポジショニングによるマウンティング合戦 → 職場に失望 → さらにウェルビーイング低下
こうしたスパイラルによって、日本人の本来の持ち味である「勤勉」によるパフォーマンスを打ち消しているのが、現在の(90年代以降の)日本社会のあり方だと思います。
ご自分と周りの人たち、そして子どもたちのウェルビーイングについてもう一度見直してみてください。■
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