タッチフット 2020ファイナルタッチ 一般女子決勝の記録
今回、ファイナルタッチの一般女子決勝をオンラインで見る機会を得ましたので、戦術面で気づいたことの記録をしておこうと思います。
最初に、選手・関係者それぞれに葛藤を抱えたシーズン運営の中で、タッチフットボールを愛し、できる限りの活動をした皆さんに敬意を表します。
結論 右サイドの慎重さが攻防に影響
虹翔∞ 25 - 13 ワンパック
ワンパックは強い、しかし、守備の右サイド(SCB側)がやや慎重だったため、意図せず全体の動きが「反時計ローテーション」になり、その結果、QBロールを使う虹翔の攻撃スタイルとの噛み合わせが悪くなりました。
SCBが下がる(攻撃から見て右)
→ 全体が反時計回りになる
→ 右への攻撃への対処が遅くなる
これは、事前スカウティング材料が少なかったか、または、慎重な個人戦術のためではないかと思われます。
その攻撃しやすい右サイドへ有効なオフェンスコールを増やしたオフェンスチームとMVPミヤ選手(QB)がスマートでした。
結果として、虹翔の攻撃はゲインしやすいストロングサイドを起点にリズムが出ました。
勝利の決め手となった2本のランによるTD(ロングゲイン)にもその影響が出ています。
先制タッチダウンにも影響
先制のタッチダウンは、右Gへのフラットアウト+右TEの縦、いわゆる「重ね」というプレーで、チーム戦術で守らないと止められません。
この場面では、攻撃しやすい右エンドとSCBの間のスペースに、フリーでTDを許してしまいました。
守備を2-2-2に変更するも
これに対して、ワンパック守備が対応を見せたのは、3Qの自陣レッドゾーンからでした。SCBを前に残して、エンドを下げ、SFとWCBが下がり気味の2-2-2のかたちに変えました。
しかし、これを見た虹翔の攻撃は、今度は左へのフラットアウトでタッチダウン。
その後、虹翔は2本のランTDを右サイドであげています。
虹翔の守備はどうだったか
今回は細かくふれませんが、虹翔は早いプレッシャーをかけ、ワンパックが得意とするGのディレイとCの縦の威力を弱めたことが効果的でした。
また、前回の記事でもとりあげた、虹翔のWCB、コッコ選手は、今回も2度、4thダウンでのパスカットを見せ活躍しました。
フラッグフット経験の影響なのか、スモールスペースでのプレーに強いコッコ選手については前回の記事でもとりあげました。
以上、虹翔の初優勝となった一般女子ファイナルタッチの記録でした。