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アジアインフラ投資銀行(中国)とアジア・アフリカ

(※写真右側はアフリカ大陸で時価総額4番目となる大企業、ナイジェリア・ブリュワリーの取締役)

昨年5月、アジア開発銀行(ADB)の年次総会が、アゼルバイジャンの首都バクーで開幕しました。ADB総裁は記者会見で、中国主導で創設されるアジアインフラ投資銀行(AIIB)との協調融資を実施する考えを表明しています。

アジアでは今後、年間8000億ドル(約96兆円)のインフラ需要が見込まれていますが、ADBだけでこの巨額の資金需要を満たすのは難しいとされるため、ADBとAIIBによる協調融資には、相乗効果が期待できるとされています。

(ナイジェリアの位置 google map)

中国はアジア・アフリカ地域のインフラ投資に力を入れています。中国は世界最大の人口や米国に次ぐ経済規模を持つものの、G7・G8などの中央銀行総裁会議には入れず、国際金融市場の場では強い発言力を持つことができませんでした。そこで、自国の発言力を高めるためにも、中国が主導となってアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設を進めています。

また、中国のこのような動きの背景には、国際金融市場での発言力増強に加えて、資源の安定的確保があります。中国は資源国へのインフラ投資を通じて資源外交を展開し、安定的な石油や天然ガス、金、ダイヤモンド、レアメタルなどの確保を進めています。

アフリカ最大の消費市場で最大の資源国でもあるナイジェリアとの関係は非常に良好で緊密化しています。ナイジェリアの人口は1億7000万人。アフリカ大陸全体の人口が約9億人であるから、アフリカ人の5人に1人はナイジェリア人ということになります。

中国はナイジェリアで、都市鉄道事業の建設に131億ドル(約1兆3000億円)を投じることが決定しています。約1400キロにも及ぶ鉄道路線(新幹線の東京〜鹿児島中央間とほぼ同等距離)を建設し、時速120キロで高速鉄道を走らせる計画になっており、中国政府とナイジェリア国交省との契約が終わっています。ほか、ダム建設、都市開発、様々なインフラプロジェクトが今後中国の資金支援によって開発されていく予定です。

(大陸ラゴス、島嶼部ラゴス、ラゴスラグーン、エコアトランティックシティの位置関係)

このネクスト11の一角でもあるアフリカ最大の人口を有する国、ナイジェリアがすごいことになっているのですが、それはなかなか日本人の耳に入ることはありません。実際に足を運んでみると、そのポテンシャルは計り知れないものがあります。市場大きさ、プロジェクトの規模、外国人の多さ、ビジネスのスピード感・・・。とにかくスゴイです。

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