【惨敗】初めての100kmマラソン
初めて挑んだ100kmのウルトラマラソン。
結果は惨敗。
86kmで力尽きて次の関門に間に合わず、初めて収容バスに乗せられてゴールまで運ばれた。
バスの中では虚しさと悔しさで泣けてきたけど、同時に「もう走らなくていい」という安堵感もあったりした。
バスの中には、遠くをボーッと見つめているランナーもいれば、やり切った表情のランナーもいたりと、様々。
でも、ネガティブな雰囲気というのは全くなくて、むしろ清々しい空気感さえ漂っていた。
車窓からは自分が走れなかったコースをゴールに向けて走っているランナーたちが見える。
悔しさもある一方で羨ましさもあり、ここも何とも言えない感情になったけど、次は自分もこの道のりを走っているイメージを浮かべながら眺めていた。
話を戻すと、走っている時は、「誰か辞めさせてくれ〜」と思う自分と、「いやいや必ず走り切る」という感情のせめぎ合いで、何とか後者の感情が優位にあったから、メンタルだけで走れていた感じ。
でも80kmを過ぎたら気持ちだけではどうにもならないくらいに脚が動かなくなってきて、すっと歩いてた。
ちなみに80kmの関門がギリギリで、最後ダッシュしたから、そこでエネルギーを使い果たしてしまったのも要因。
そしてこの時点で、このままのペースじゃ次の関門に間に合わないことはほぼ確実だったからリタイアしてもよかったんだけど、自分から辞めるというのはイヤだったから、悪あがきして関門の制限時間までは6km歩いた。
この6kmは負けが確定している中進んでいるような状況だったわけで、あまり覚えていないけど、色んな感情が込み上げてきて泣いていたような気もするし、今回の反省を踏まえて次に向けての戦略を練っていたような気もする。
とにかく細かいことは覚えていない。
今回、完走できなかった要因が「脚が動かなくなった」ということは単に実力不足ってことだから、それを突きつけられた以上、このままじゃ終われない。
ウルトラに出たのも友達に誘われたからであって、特に大それた理由があるわけじゃないけど、強いて言うなら「走り切った時に自分が何を感じるかに興味があったから」。
強いて言うならというか、それ以上でもそれ以下でもない。
周りのみんなは「よく頑張った」「挑戦したことが凄い」と言ってくれるし、それは嬉しいんだけど、だからといって美談にはしたくない。
「挑戦することに意味がある」なんて言葉はよく耳にするけど、それは結果があってこそだと思っている。
会場からの帰りのバスで隣の人が、去年完走できなかったけど今年は完走できたという事で色々話をしたけど、それを聞いたら益々完走したくなった。
だから、完走するまでは走ろうと思う。
というか完走したとしても、更に上の景色が見たくなってタイムを求めるか、もっと過酷なレースに出場するかになると思うけど。
と、ここまでは感情の部分。
感情を切り離して今回完走出来なかった要因を考えてみる。
今回は30℃超えというのもあったけど、特に熱中症にはならなかったし、胃腸にも特に問題は起こらなかったから、「暑さ」や「胃腸」の要因はそこまで大きくなさそう。
呼吸が苦しくなるなんて事もなかったから「心肺系」も特に問題ないとすると、“脚が動かなくなった”という事からも、やっぱり1番は「フィジカル」面かなと思う。
あとは「経験値」。
一応ペース配分の戦略も組んではいたけど、エイドでの休憩の時間配分なんかはざっくりだったし、最初から想定よりもスローペース過ぎたと言うのもある。
100kmの長旅になれば誤差が積み重なって、当初は想定もしていなかった関門に間に合うかのギリギリの展開になってしまった。
それに目標が「完走」だったのも良くなかったなと思う。
何事もそうだけど100%を目標設定にしていたら想定外の事が起こったらそれが達成できなくなってしまうし、無意識にどこか驕りが出てしまうだろうから、120%くらいの目標を設定する事が大事だなと改めて痛感した。
まぁ、今の身体の状態的には初めてフルマラソンに出た時と似ているから、2回目のフルマラソンが1回目よりも楽に走れたことを考えると、経験値と言うのは大きな要素だろうと思う。
それらを踏まえると、改善というか強化しないといけないのは持久力なども踏まえた「フィジカル」面で、それを兼ね備えた上で暑さ対策や戦略を持って臨む必要があるかなというところ。
ま、それが簡単じゃないから今回の完走率58%という結果に繋がってあるのだとは思うけど、結局最後はメンタルのスポーツかなとも思う。
でも、そのメンタルが発揮されるのもある程度の地力があってからだと思うし、人生レベルでみても過去1,2の敗北感を味わったのは事実なので、この敗北を認めて次に向かおうと思う。
p.s
100km走ろうなんて思考になる人は変態です。
他のウルトラランナーには完走出来なかったから「もう出ない!」って言うんじゃないかって心配されたけど、宿の女将さんにも「来年も来ます!」って伝えたし、変態ランナーの仲間入りができる日も近いかも。